「日本そば屋」を守りたい!
町中華、町喫茶、食堂、食文化の宝としてどれも無くなって欲しくないけど、
今一番存亡の危機にあるのは「お蕎麦屋」さん、
昔の言い方を借りれば「日本そば屋」さんでしょう。
いわゆる手打ち蕎麦店とは違う、出前を受け付ける町のそば屋さん。
確実にその姿を消していませんか?
私が住んでいる町付近でも20年で4軒消滅しました。
なかでも無くなってほしくないのが「そば屋のカレー南蛮」と「カレー丼」。
あれは「芸術」であり、そば屋文化が生んだ最高傑作ですよ。
今回いただいた「花月庵」のカレー南蛮そばで余計にその気持ちが強くなったかもしれません。
街道沿いではあるけど、実に目立たない存在。
なんと店の看板がありません。
デカデカと「⚪︎⚪︎屋」とかいう白い看板が普通あるんですが・・
お店の前は実質軽自動車1台くらいのスペースなので、
少し離れた裏手に別の駐車場があります。
こちら。
唯一ある店名はこの暖簾だけ。
新しめだけど、このシンプルな風景は「そば屋」そのもの。
そば屋さんといえば、貼り紙ですね。
小さな丼とのセットがあります。
これだな。
となると、そばを何にするか。
迷ったら一択。カレー南ばんしかない!
なんと「ゆで玉子おひとつサービス」が!
モーニング以外でゆで玉子を食すことなんてもうないよなぁ。
カレー南ばんそば+玉丼。
そば屋のカレーはよく黄色いとかよく言われるけど、
必ずしもそんなことはないですよね(笑)
玉丼なんて注文したのは何十年ぶり?
息子は鴨南蛮+カツ丼、
奥さんは鍋焼きうどん。
なんでしょう、このそばつゆとカレー粉、そして片栗粉のマリアージュは。
芸術的。
そして掘り出したそばはまるでモンブラン(笑)
カレー南ばんはうどんがどうしてもメインを張ることになりますが、
どっこい、そばとの相性も捨てがたいのです。
うどん以上にカレーを吸い上げるあのまとわりつき方がたまらない!
カレーが強いから、シンプルな玉丼がかえって引き立つというか。
そして七味のアクセント。
玉丼もよかったけど、
実はカレー南ばんにカレー丼を組合わせるウルトラCもあるな!
豚肉は5枚くらい、さながらチャーシューメン。
やっぱりお蕎麦屋さんはいい!
そしてカレー蕎麦は特別いい!
手打ち蕎麦の名店とも違うし、立ち食い蕎麦のあの気楽さとも違う。
そしてカレーそばは「日本そば屋」さんに限る。
無くなりつつある日本そば屋さんのカレーそばをまだまだ食べるぞ!