☆キャンプ

【追悼】ありがとうゲンさん、どうか安らかに。

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アゲンのゲンさんこと高野秀一さんが永眠されました。

最近のブーム期に始められたキャンパーさんはご存知ないかもしれません。

私たち、今から一世代前のブーム期(ミレニアム期)前後のキャンパーで、

ガルヴィ(当時の呼称)誌を愛読していた方なら「キャンプの先生」として強く記憶しているはずです。

今でこそオートキャンプ協会の講師を務めている私も、まだただひよっこだった今から30年前、

ゲンさんはまさに当時の「先生」の一人で、読者としてだけでなく、「キャンプで会いましょう」イベントなどで何度も直接薫陶を受けたことがあります。



丸顔に顎ひげ、後ろで髪を結ぶ姿は今年の4月にお会いした時まで変わることはありませんでした。

誰かに連むというよりかはつねに孤高でいるように見せつつ、ところが実際は真逆の寂しがり屋。

やや嗄れた声で「おう、なにしてんだい」と背後から声をかけらるようなことがしばしばありました。

きっとゲンさんの知人なら、経験があると思います。



キャンプ道具のリペアという極めて稀なお仕事ゆえ、まだまだメジャーまでになりきれなかった当時のキャンプ業界において、とにかく多くの方がゲンさんのお世話になっているはずです。

今これだけのキャンプブームになるまでながれのなかで、その基礎の基礎に貢献され続けた存在は数名しかおらず、ゲンさんは間違いなくそこに名を連ねる一人です。


いつだったか赤城山オートキャンプ場で、まるまる2日間一緒にいることがありました。

普段も会えばよく話すけど、あの時はよく喋ったなぁ。特に先立たれた奥さまへの想い。そして抱える病気にのこと。

いついかなる時も人前では威勢を張っているゲンさんが、二人きりになったゲンさんのクルマのなかだけは、驚きほど弱気を見せ、寂しがり屋を爆発させていました。

誰もが歳下たがら仕方がないけど、なんとなく常に上から目線だったし、頑固な考え方や、言い捨てるようなしゃべり方で若い世代はとっつきにくく、やや損をしていたところはあった気がします。寂しがり屋の裏返しで。



その日の夜、小堀のお母さんもいたかな、焚き火の前で変な話しで盛り上がりました。

死んだらどういう葬式にするという、当時にあっては実感も伴わないバカバカしい話題で、

私が「日本初のキャンプ葬は私がやる!」と息巻いたら、

ゲンさんが「バカ!順番からオレが先だろ!お前のイチバンは阻止してやる!」

そして私が「センパイ!わるいけど、それはその通りだ」

「なんだって、バカやろー!!」

なんてお互い大笑いしていたことを今朝訃報を聞いた直後、昨日のことのように思い出しました。

なにも律儀に順番まもらなくてもいいじゃないか!ゲンさん。


今、もしかしたら空前のキャンプブームは終焉したかもしれません。

ただそれは過剰なブームとしての終焉であり、初めて「定着」をみたブームだったと言ってもいいでしょう。

ゲンさん、あなたが何十年も前に蒔いたタネは大きく実りましたよ。

4月、そう実感されていましたよね。

嗄れた声で「いいんじゃねぇか、これで」と。


改めて天に向けて「ありがとうございました」と言わせてください。

近いうちにそっち行きますから、その時は「おう、なにしてんだい」と声かけてくださいね!


合掌。




by sammag | 2023-08-25 00:01 | ☆キャンプ | Trackback | Comments(0)

人生は旅。旅は人生。日々は扉の向こうとこちら側。キャンプ・食・星・日常を綴る、アウトドアライター・キャンプブロガー・JACインストラクター/講師・温泉ソムリエマスター/温泉健康指導士・星のソムリエ® ・exite公式プラチナブロガー SAMの人生キャンプブログ


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