温泉ソムリエとしての一つの目標だったのが、
「入浴料(または入浴剤)」の開発(監修)でした。
※ちなみに、入浴剤(医学部外品)と入浴料(入浴用化粧品)はちょっと違います。
今回は「入浴料」を造ってみました。
それが「Mobile かりんの湯」です。
THE FARM内にある温浴施設「おふろcafé かりんの湯」には、
天然温泉「かりんの湯」があり、
その雰囲気をご家庭でも入浴料で味わってもらおうというものです。
おうちにもって帰れるかりんの湯=Mobileかりんの湯 と命名しています。
ゼロからの開発なのでそうそう簡単ではないわけで・・・
※かりんの湯そのものを再現したものではなく、特徴を入浴料としてアレンジしたものです。
GWに入る前日4月28日が「おふろcafé かりんの湯」としての1周年。
「Mobileかりんの湯」はその記念品として制作した数量限定の非売品です。
かりんの湯自体はそれ以前からあり多くに方に親しまれていました。
かりんの湯の特徴は何といってもとても濃い「ナトリウム・塩化物泉」だということ。
正式には「含鉄・よう素-ナトリウム-塩化物強塩冷鉱泉」
掲示している温泉分析書です。
入浴料にもこの成分の特徴にこだわりました。
もちろん完全な再現ではありませんが、
できる限りこの成分表に近い配合を工夫しています。
なので特徴の中心である「塩化ナトリウム」を中心にして
さまざまな成分をブレンドしました。
もう一つ工夫したのは「香り」。
「含鉄」とあるとおりかりんの湯はわずかですが鉄のにおいがします。
そこで、よくある華やかな香りはここでは排除し、
ストレートに「鉄」の香り一本で勝負しています。
とはいえ入浴料としての鉄の香りで、案外これがいい感じなんです。
サンプルで確認しながら最終で出来上がったパッケージの表面。
世の中の入浴料はイメージ写真やイラストが多いので、
むしろその逆、できるだけシンプルにしてみようと、
かりんの湯のロゴマークとその配色文字だけで統一してみました。
パッケージのベースカラーも複数の候補がありましたが、
一番シンプルな「白」に落ち着きました。
一番苦労したのは色の再現。
温泉自体も常に同じ色合いではなく、日によって変わったりします。
そのなかで多く見られる色はこの色。
茶褐色と萌黄色の中間的な。
一発目はちょっとオリーブに触れすぎた感があり、やっぱり再修正が必要。
香りはバッチリだったけど色はやっぱり難しい!
これが最終サンプル。
青いけど大丈夫なのか!?
実際のバスタブに入れて最終確認。
なんと、入れると全然違う色になってる!
おおおお。
これだー。これ、これ。
色鮮やかな入浴料が多い中、かなり特殊な色合いではあるものの、
今回はできるだけ「かりんの湯」源泉のイメージを大切にしたのでこれでOK。
あくまでも個人的な感想という前置きで、
色、香り、そして風呂上り感、かりんの湯の持ち味でできたと思います!
ちょっと他にはないユニークな感じです。
風呂上りにはこれでしょう!(笑)
風呂上がりの水分補給も大切ではありますが、
おうちでも温泉入浴でも、ぜひぜひ「お風呂に入る前」に水分を摂ってください。
お水でも、お茶でもいいですよ。コップ1杯以上。
血液をサラサラにして入ることで入浴効果を高めてくれます。
ちなみに「 かりんの湯」にはデトックスウォーターが用意されています。
「おふろcafé かりんの湯」は天然温泉はもちろん、男女で入れるサウナが大人気。
リラックススペースも充実していますので、1日ゆっくりできますよ。
1周年記念品の限定ということでおかげさまで当日あっとうまに配布完了。
この後再び造るかどうかはわかりませんが、
機会あったらさらに進化した「Mobileかりんの湯」 にしてみたいです。
温泉ソムリエ(マスター)としてとてもいい機会を得ることができました。
とてもありがたく思い、
ご協力いただいた各位にはこの場を借りて感謝申しあげます。