千葉の町中華の名店「北葉飯店」閉店。
とうとうその日が来てしまったのか・・・
それは昨年の12月初旬。
クルマで通り過ぎるた時、何か貼り紙がしてあったことは判りました。
いやな予感がしつつも「閉店だとは思いたくない」そんな気持ちでした。
しかし1月のある日の夜、素通りがどうしても出来ずに確認してみたら、
そこには「閉店」の赤い文字。
一瞬気が抜けるような気持ちに。
以前、こう記しました。
もしかしたら去り行く思い出になってしまう・・
そういう一抹の不安と寂しさも感じてしまいます。
「北葉飯店」の暖簾が長く長くかかっていることを心から願います。
と、それを記したのは2021年12月12日のこと。
そしてちょうど1年後、その不安が現実に。
それはしょうがないことであり、どんなことでも連綿と続いてきたこと。
町に愛され続けた個人営業の飲食名店の数々は、
引き継ぐ者がいない限り「一代のお店」として歴史を終えてしまいます。
決して儚いことではなく、多くの人の思い出となり記憶に刻まれる存在として。
北葉飯店を語るときに絶対に外せないのが餃子。
他のどこにもない、北葉飯店だけの餃子。
味はもちろん、この独特な編み方。
トロっとしたここだけの餡。
とてもともて美味しさが詰まった餡。
その味を伝えたところでもう誰も味わうことができない幻の味となってしまいました。
ラーメンは見るからに正統派で、その期待に応えてくれる逸品。
これも美味しかった。
チャーハンのこの美しさ。
手製のお新香を出してくれるのがまた嬉しかった。
このお店の優しさがそのまま出ているような味。
本格的な料理も実に味がよくて、
ニラレバ炒め、ピーマンとナスのみそ炒め、肉炒めは忘れられません。
お店をお閉めになった本当の理由は分かりません。
ただあまりに繁昌し過ぎて、召したお歳ではかなりキツそうに見えました。
それでもいつでも誠実に誠実に料理を作られていた姿には心打たれました。
今後継続が難しい町中華がどんどん増えていくかもしれません。
だからこそ、なによりも記録にだこは残しておきたいと思います。
自分自身の時も同じように過ぎ去っていってしまうだから。