
都会、都心の町中華はなぜか旅情を煽ってくれます。
大ターミナル品川駅からわずか数分のところに
まさしく昔ながらの町中華が現存します。
「中華料理 味の大元」
こういうお店ではラーメン、チャーハン、ギョウザ「町中華三種の神器」以上に、
なぜか「ワンタンメン」を欲してしまうから不思議。
品川駅南口。
この風景の近くに町中華があるのかと普通思えるのですが・・
目の前には案外庶民的な通りが。
品川といっても都心的な部分と、
ざっかけない昔の東京を色濃く残す部分もあるんですよね。
特に京急沿線になると多い気がします。
南口からわずか2分。
場違いなくらいに存在感のあるオーニングテント。
ビルの一角なんだけど、ここだけ極端な昭和感。
「柳麺」でラーメン。
若い人は「拉麺」は読めても「柳麺」がラーメンとは思わないかも。
赤いカウンター、赤い丸椅子。
もうこれは町中華の景色以外の何もでもなし。
ドアには「双喜」の印。
これも町中華っぽさ。
初来店っぽく書き始めましたが(笑)、
このお店には以前からよく行っているお店だったりします。
それでも5年ぶり以上間が空きました。
そんなにメニューが変わった感がありませんね。
ラーメンはもちろん、味噌バターラーメン、サンマーメンなんかもお気に入り。
麻婆丼なんかもよかったなぁ。
が、気分はもう「ワンタンメン」一択。
注文を取りに来てくれるのがベテランのお父さん。
ちょっとスローモーなんで(笑)、
奥のほうから近づくまでやや時間がかかります。
でもその頑張りにリスペクト。
夕方の時間は場所柄「呑み」の方も多いですね。
ビールにつまみ、〆にラーメン。
この店のファンクションは「”街”中華」。
カンコンカンコンを聞きながら待つこの時間もオツ。
「雲呑麺 ワンタンメン」
麺に雲が浮かんでいる「雲呑麺」
うーん、いい姿だ。
ワンタンは5個入っていたかな。
ちょっともやしが乗っているのが珍しい。
スープは醤油ダレよりガラが強い、
町中華そばというより「東京のスタンダードラーメン」ですね。
この味を嫌いだという人はほとんどいないんじゃないかなぁ。
黄色が強いやや中太のこの麺はツルツルしていて
どこか珍来麺に似ている気がしました。
気持ちよくすすれますね。
ワンタンは”あの独特の粉っぽさ”があり、
むしろそれが「ああ、ワンタンだな」と思わせるくれ、
これでいんじゃないでしょうか。
というか、これがいいです(笑)
メンマはよく味が含んでいていいですね。
ただチャーシューはややドライでパサっとしてるので好みが分かれるかも。
そもそも細かいことを言わなくていいくらい(笑)、
なにしろ素直に美味しくて、結構後を引く味です。
「味は一番」
いいフレーズじゃないですか。
大元の「元」はご主人の坂元さんの一字のようです。
この店がなくなっては困る、そう思っている方は相当な数いるでしょう。
この品川駅と共存できている町中華。
どうかこれからも続いていってほしいと思います。