昨日10月11日、
実は夏季休暇でした(笑)
夏真っ最中には毎年取れない分だいたい秋に取得します。
実際、季節外れの30℃のおかげで夏休みらしく過ごせました(笑)
本当だったらちょっとでも出かけたかったけど、
土曜日のイベントで体力を使い果たし、ほんとうに久しぶりなゴロゴロの日に。
そこでAmazonプライムで映画を観ようと決めてチョイスしたのは
「007/カジノ・ロワイヤル」
この映画は新旧で二本あります。それを1日で見比べてしまおうと。
イアン・フレミングの同名の原作からの映画なれど全く違う内容。
タイトルが同じで内容が全く違うというのだから見比べるのはおもしろいはず。
まず1967年の「カジノ・ロワイヤル」
間違っても本流の007のつもりでは見てはいけない映画です(笑)
パロディ、コメディ、ドタバタ、乱痴気、ハチャメチャ・・
もう、やりたい放題、こんな滅茶苦茶な映画はそうそうお目にかかれません。
ところが出てくる俳優たちはハリウッドの大スターばかり。
よくもまぁこんな映画に出る気になってのかと(笑)
ただし、いちおうスパイものとしては成立していて、
しかも原作のメインキャラは登場しているのでちゃんと007ではあります。
なんといっても引退したジェームズボンド卿を演じるデビッド・ニーブン。
英国紳士は確たるや随所に見せてくれ、あのユーモアセンスも抜群。
貴族ファッションも実に素晴らしい。
本来007ってこういう人なんでしょと思えるほどのはまり役です。
なんといっても驚くのはオーソン・ウェルズが敵役をやっていること。
いやー、こんな映画に・・失礼(笑)・・出るのなら、
本流の007の敵役で出てほしかった!
その相手になる「ジェームズ・ボンド(複数登場)」がピーター・セラーズ。
主役のはずなのに全体の半分も出てこないし、途中で息絶えます(笑)
いったいどうなってるんでしょう(苦笑)
ボンドガールもなんと本家の初代「ハニー・ライダー」だったウルスラ・アンドレスがヴェスパー・リンド役で登場。
つまり、本家でもパロディでもボンドガールという偉大な(笑)女優です。
そして脇役、ちょい役で、ウディ・アレン、デボラ・カー、ウィリアム・ホールデン、シャルル・ボワイエ、ジャン=ポール・ベルモンド、ピーター・オトゥール、デヴィッド・マッカラム、ジャクリーン・ビセットというあり得ないほどの映画スターが出てきます。
ジャクリーン・ビセットの役名は「ミス・太もも」(笑)
バート・バカラック、そしてハーブ・アルバートの音楽が実にいいです。
この曲は有名ですよね。
映画のコメディ感をしっかり出しているし。
またこのオープニングが秀逸。シャレオツです。
それにオールスターが全部出てきます。
で、2006年、本流のカジノ・ロワイヤル。
ボンドは先日役を引退することになった6代目のダニエル・クレイグ。
シリーズとしては21作目。
ピアース・ブロスナンのショーン・コネリー、ロジャー・ムーアにあった英国流ユーモアを持ち合わせたボンドから一転、どちらかといえばストイックで、まるで血も涙もないマシーンのような完全に新しいボンド像がここで確立されました。
それまではほぼ血を流さないボンドが、このシリーズからは流血・怪我だらけ。
存在が想像上の超人的なボンドではなく、この血を流すところが人間臭さを感じさせます。
Mもややキャラ変。こちらもプライベートをさらすなど人間臭さが出てきました。
そうそう、スーツがトレードマークのボンドですけど、ダニエル・クレイグはダークカラーの半袖のスポーツシャツがめちゃくちゃ似合っていて、これも新しいボンド像になりました。
それにしたって21作目にして全編シリアスになり、これでコメディの1967年版とは完全なる水と油になりました。
どう考えても同じタイトルの映画同士がここまで違うというのは、こんなこと映画史上唯一でしょうね。
全くの別物ゆえ、比較をすることは不可能ですが、私の個人的に趣味に合っているのは1967年版。
これがあったから「オースティン・パワーズ」とか「裸の銃を持つ男」ができたんじゃないかと思ったり。
そうだ、、、、今度の休みはトレビン警部を観ようかな!