秋の気配を感じるようになりました。
私はすっかり「たそがれ」というのは秋の代表的に言葉とばっかり思っていました。
今回は
大橋純子 たそがれマイ・ラブ 1978年(昭和53年)8月発売
です。
昭和の歌唱における最高の1曲といって反対する人も少ないでしょう。
筒美京平、珠玉のメロディと、
大橋純子のとてつもない歌唱表現力。
こんな伸びやかなヴォーカルは他に類を見ないですよね。
不思議なことにオリコン最高2位で大ヒットとは言えません。
そんな瞬間的なことはどうでもよく、その後今に至っても褪せることが全くない名曲。
あまりにメロディと歌唱力に圧倒されちょっと歌詞をよく見ていませんでしたが・・
これでわかりました。
この「たそがれ」は夕暮れ時ではなく、いわゆる人生の黄昏時の方の意味で、
自分の恋が黄昏る=終焉を迎える、その刹那を謳っているんですね。
この阿久悠の歌詞が素晴らしすぎます。
なぜにそれに気が付かなかったのか・・
一字一句に全くの無駄も隙もない、極めて出色の抒情詩。
曲も完璧、詩も完璧、歌い手も完璧。
非の打ち所がないとはこのことですね。
そして編曲が素晴らしい。筒美京平自身によるもの。
「しびれた指~ 滑り落ちた~」の間に入るオケの返しのところなんか最高です。
そして間奏。
ここでのサックスが実に素晴らしい。
調べてみたらあの名プレイヤー「土岐英史」さんではないですか。
しかし、本当に残念なことに本年6月に逝去されてしまいました。
土岐英史さんといえば山岸潤史との「CHICKEN SHACK」ですが、
私的には故・松岡直也さんのバンドでの活躍をよく思い出します。
ここでも静かなる存在感を醸し出していますね。
この時のメンバー、
村上ポンタさん、和田アキラさん、
そして土岐英史さんが2021年点に旅立ってしまったなんて・・