
基本、町中華は大衆のものだから「標準」であればそれ以上を望まない、
これでいいと思っています。
ただ、稀に、「水準」を超す”美味なるお店”もあったりします。
町中華の絶対条件ではなく、あくまでも「一つの特徴」としてです。
またまたそんなお店と出会えました。
千葉県若葉区みつわ台にある「中華料理 來來來」=「サンライ」と読みます。
いただいたのは、「ラーメンギョウザ」でも「タンギョー」でもない
「チャーギョー」=チャーハンとギョウザ。これが実に美味しかった。。。
みつわ台は、千葉市民憩いの場所「動物公園」に隣接した閑静な住宅街。
その幹線道路沿いに「來來來」はあります。
改装されたのかな、とてもきれいなお店です。
この様相を見た瞬間「まちがいない」そう思いましたね。
なんかもうそういう「匂い」がするのです。
この新しい外装は「新・町中華」のモデルになるんじゃないでしょうか。
モダンなセンスなるも、ちゃんと懐かしの町中華テイストを残しています。
今後、多々ある歴史ある町中華が改装されるならば、
きっとこの店のような外観になるのでしょうね。
「チャーハン タンメン」と看板に。
裏側には「ラーメン 餃子」
この4つには特に自信があるのでしょう。
内装も赤いポイントを残しつつ、
シンプルにしてごちゃごちゃ感を排除。
この内装も新しい町中華のモデルになるのではないかと。
もしかしたらもっと席数がるのでしょうが、
コロナの中で大幅に隣との距離を取っています。
とにかくシンプル。
星条旗みたいなタオルがかかっているのはシャレかな?(笑)
さすがに昭和値段の500円以下ではいけれど、
ラーメン550円は大変立派。
一品料理はやや高めと思ったりもしましたが・・
このお店の味を知ったあとは、この値段で当然となりました。
4つのランチメニュー。
面白い絞り込みです。
普通想像をする「半チャンラーメン」が設定されていません。
逆に「タンギョー=タンメンとギョウザ」があるところに
このお店の”なにか”があると見受けます。
で、さらに面白いのは「チャーハンとギョウザ」
私は常に「ラーメン、チャーハン、ギョウザ」をして
町中華の「三種の神器」としているのですが、
「ラーメンとギョウザ」「ラーメンとチャーハン」のセットメニュー数あれど、
「チャーハンとギョウザ」をセットにしているところはほとんど知りません。
もう、これはビビビビときたので迷わずこれにします。
大盛りorデザートの選択もユニーク。
デザート(おそらくアンニンでしょう)のほうにします。
裏を見ると夏メニュー。
この写真を見たただけでも、その盛り付けセンスにググっときますね。
まずスープが運ばれました。
たまたまじゃなく、わざとスープから運ばれてきたのでしょう。
私が腕にほれ込む「美園苑」では絶対の餃子が先に出てきて、
このルールが崩されたことがありません。
つまりその流儀にはなんらかのメッセージがあるということです。
なので有無をいわずにいただきました。
松坂流に言えばこのスープで、確信に変わりました。
この店の高いレベルが。
このスープを一口いただき、頬を緩めてチャーハンを待つ、意味ありますね。
チャーハン登場。
あ、疑いない。
食べずに判るなんていったら失礼ですけど、
これが美味しくないわけがない。
均一にチャオされつつ、均一にまとめられているのが分かります。
これは技術が確かなんでしょう。
すぐいただきましょう・・・感想は後述。
ほどなくギョウザも。
かわいい感じの小ぶり。
焼きめパーフェクト。
ということで改めてチャーハン。
もう・・・まいりました。
ここ一年のベストチャーハンかも。
ごはん一粒一粒が「炒飯」になっています。
これは技術がいるはず。
ただ、それは町中華の「普通の」チャーハンを卑下する意味ではありません。
冒頭にも書いた通り、水準以上の味であってもそれは一つの特徴。
「普通の」チャーハンの味わいとの上下ではなく、
こちらのご主人の持ち味発揮、そういう意味です。
とはいえ、美味しい。
ニコニコしちゃいますね。食しながら。
さらに驚いたのはある程度時間が経っても「熱い」のです。
一気に強い火力で手早く「炒」した成果なのでしょう。
とにかく料理として立派。
そして、ギョウザ。
あはははは、もう笑うしかない。
降参です。
この可愛らしい小さなギョウザに、小さな美味しさが詰まっていました。
160キロのド直球みたいな味ではなく、キレのいいスライダーのよう。
実はこの餡、肉の甘さがたっぷりの濃い味で、
だから大きいとそれがくどくなってしまうかもしれません。
この小ささがベストバランスで、口の中での楽しさを計算してのこと?
そんな想像ができます。
褒めすぎか?(笑)
さりげないお水のポットを置いてくれるのもうれしい。
やはりデザートはアンニン。
当たり前ですが自家製。
ははは、また笑顔になっちゃいます。
いろいろと褒めるとやりすぎなのでやめておきます(笑)
小さな幸せと充実の時間を過ごせました。
この店を近所に持つ住民の皆さんがちょっと羨ましい。
料理のポーションは全体に小さめ。
中華でガッツリ、という目的の人にはそぐわないかもしれません。
何度も言うように、町中華は多様な条件をそれぞれに持つからこそなので、
そこがマイナスでもプラスでもなく、あくまでも特徴。
やや大喰らいの私の胃袋はパンパンに満たされませんでしたが、
心は満たされ過ぎてとにかくニヤニヤしながらお店を後にしました。
「來來來」は「3回は来てね」というメッセージと受け取り、
まちがいなく2回目は近々にあるでしょう。
ところで店名をエンブレムしたデザイン、これ、ジオン公国っぽくないですか?(笑)
駐車場はそんなに離れていません。
関係ない話ですけど、この写真に写っているピンクのお子さんが、
「ピッチピッチジャブジャブランランラン」
を大きな声で歌いながら通り過ぎてきました。
なんと、微笑ましいことよ!
來來來とランランラン・・・
このお店とのダブルで幸せな気持ちになりました。
幸せは連鎖するのか?
ここです。
このミニストップの先の高台。
赤い印の、8番と9番が駐車場。
それ以外は月極なので注意。