名古屋のラーメンとえば「台湾ラーメン」「台湾まぜそば」、
さらに「新京スタミナラーメン」「スガキヤ」が思い出すところ。
そして、あまり県外に知られてないもうひとつが「好来系」。
私も長らく触れたことがなかった未体験の世界です。
その好来系の流れをくむ「蔘好来(シンコウライ)」へ行ってきました。
久屋大通駅から徒歩数分。
すぐ近くの錦とは打って変わって静かな場所にひっそりあります。
しゃれた和食のような独特の店構え。
何となくミステリアス。
食券制。
「松、竹、梅、寿」というネーミングは好来の伝統みたいですね。
「竹 メンマ多し」
なるほど(笑)
▼ 好來系のルーツ ▼
1人分の場所が広い。
これ、箸とレンゲを適当においているのではなく、
こういう「置き方」のようです。
スープの由来はこうだそうです。
こういう食べ方が作法なんですね。
丼が置かれ、こういうセッティングになるわけですね。
「竹 メンマ多し」
これは世に珍しいビジュアル。
サンドベージュ一色。
それにしてもすごいメンマの量。
メンマというよりその名の通り「竹」そのものですね。
ではスープを。
うむ、これは今までに味わったことがない。
いわゆるラーメンスープのような「甘み」がほとんどなく、
野菜から出た味にほんのりとんこつやガラの香るだけ。
コクもないけれど、アクもない。
ところが中身は質実剛健。
まるで計算され尽くされた引き算の味です。
薬膳スープと喩えられるのもわかります。
なんとメンマの下には4枚のバラロールチャーシューが。
太ストレート麺。
一見このスープとは相いれないような太さ。
けれどこれも計算の内。
足し算の味しか知らぬラーメンフリークには
このもの足りない味は受け入れられないでしょう。
ここで自家製ラー油を。
確かにこれはほんの数滴がいいですね。
しかし、いくら食べてもなくならない「竹」
20本くらいは食べてるはずなんだだけどなぁ(笑)
さらにコショーガリガリ。
では、最終兵器「高麗人参酢」いきます。
ほんの少しで様子見。
ほんの少しで充分でした(笑)
しかし、まだなくならないぞ「竹」。
30本を超してるはずなんだが(笑)
なんといってもこの太さが何十本もあるわけだから、
アゴがこんなに疲れたラーメンはないです(笑)
いやー、特別な体験ができました。
ただ特別な体験と思ってしまったのは、裏返せば1回きりでいいという意味。
私としては「後を引く」とまではいかなかったのが正直なところ。
それにしてもユニークなお店でした。
やっぱり読めない(笑)
だいたいラーメン屋さんとは思えないですよね。
お隣りは「夜の街」
でも一歩入ったこの辺はとてもしんみり。
違うもんだなぁ。
名古屋って実に不思議な魅力がある街だといつも思います。