週末の私的昭和歌謡コレクション その⑬は
南沙織 「17才」 昭和46年(1971年)6月発売 です。
”元祖アイドル” 南沙織=シンシアのデビュー曲。
あまりに名曲だったゆえ、のちに森高千里など多数カバーされています。
アイドルの登竜門的曲といってもいいかもしれません。
それにしたって筒美京平さんですよ。
これぞ「歌謡曲」という美しく、それでいてポップ、
さらに言えばアイドルの可愛らしさ、清楚感を最大限引き出していますよね。
本当にすごい。
この曲の一番のフレーズは「好きなんだもの」
ここだけ急に全体が止まってまるで語り掛けてくるようになって、
これを聞くとマジで自分に言ってくれているような錯覚に陥り、
アイドルという疑似恋人感を見事に出しています。
この作曲能力、そしてこのフレーズの時のシンシアの表現力は傑作です。
曲全体は明るい曲だけど、切ない思いになるとややマイナーになったり、
どこにも「17才」なんていう歌詞もないのに、
「17才」の気持ちを最大限引き出すこのメロディライン。
繰り返しになってしまいますが、筒美京平という人は本当に天才です。
アイドル多数あれど、南沙織のような歌唱力抜群のエキゾチックビューティーはその後登場していません。
沖縄出身のスーパーアイドルは安室奈美恵といえるのでしょうけど、
こう言ってはなんですが美しさでは南沙織には及ばないかな。
のちに写真家篠山紀信と結婚をするわけですけど、
数多くの美女を写し続ける篠山紀信に結婚をしたいと思わせたのだから
その魅力のすごさがわかろうというもの。
さらに「シンシア」という呼ばれ方がよかった。
南沙織は芸名で、シンシアが本名にあるクリスチャンネーム。
「シンシア」といえば言わずと知れた吉田拓郎がそれを曲にしてヒットしています。
名義は、かまやつひろし&よしだたくろう
なんと本人を目の前にして歌うその映像があるんですね。
拓郎のデレデレぶりがすごい(笑)途中でペロッと舌を出したり。
そして当人シンシアのはにかみぶりが可愛いのなんのって。
聞き返してみると、日本では実に稀有なカントリー調。
17才もそうだけど、こういう曲ももう生まれないかもしれない。。。