緊急事態宣言の発令、外出自粛の呼びかけから、
「家キャンプ」がこの先注目されるかもしれません。
家キャンプとは字の通り、自宅の部屋でキャンプ気分を味わう行為。
小型のテントを部屋に展開したり、シュラフで寝てみたり。
これはこれでこのような折り、ストレスの発散、気分転換にもいいですし、
遊びであるなら誰もそれを止めるものではありません。
しかし、つい数日前に某メディアで展開されていた家キャンプの楽しみ方に、
「キャンプ場の雰囲気を出すためにはランタンはマストアイテム」
として、ガスランタンを自宅内で使うことを紹介していました。
とんでもありません!
ガスランタンを家の中で絶対に使わないでください!
もし間違ってうっかり倒してしまったり、
何かの拍子でカーテンやテーブルクロスなど燃えやすいものに引火した場合
重大な火災につながる可能性は否めません。
アウトドアのランタンは、当たり前ですがアウトドアでの使用前提で開発されており、
家庭内使用での検証を行われていません。
そもそも野外と屋内では引火しやすいもので囲まれている度合いが大きく違います。
話はガスバーナーでの家料理にも及んでおり、こちらも同様です。
バーナーは家庭用としてのコンロもありますが、
アウトドア用に開発されたものはあくまでも野外での使用を前提にしており、
家庭屋内で使用できるかどうかはメーカー側の見解で異なり一同ではありません。
重大な事故を起こさないためにも、
アウトドア用の火器を家庭内で使用するのは絶対にやめましょう。
おそらく紹介されているメーカーも知らぬ話でしょう。
知っていて掲載を許すわけがありません。
命を守るために家にいるのにもかかわらず、
家で命の危険にさらすような行動は何の意味もありません。
キャンプ気分はあくまでも「気分」を味わうところで留め、やり過ぎないようにお願いします。
それにしてもこのような無責任なことをライターとして書き、
またそれを何の疑問も持たずに掲載する編集部はどうなんでしょう。
このところアウトドアブームに乗り、知見を持たないで執筆しているライターを多数見受けます。
アイテムの楽しさを紹介する記事はそれでも問題ないかも知れませんが、
安全、安心に関わるアイテム、またアイテム自身の安全性、これを知らなすぎるのは問題です。
キャンプにおける安全の担保、
それはキャンプを楽しみたい人のライセンスとも言えます。
逆を言えば、そのライセンスを持たずしての発信は信頼を得ないものとなります。
もちろん私も重々に気を付けていきたいと思います。
雰囲気を味わならこういうのもありますよ。