
無店舗ラーメン、いや、簡易店舗式ラーメン、いやいや、仮の姿ラーメン店・・・
正確な呼び方はわかりませんが、そこに建物としてのお店はなく、
空地に仮店舗がある、極めて珍しいお店です。
その名は「蜜や」
ラーメン店に「蜜」が付くのはもしかしたら日本初?
壇蜜(笑)以外なかなか出逢わない一文字。
奈良町の一角、猿田彦神社と猿沢池の間「今御門商店街」ともいわれる小路です。
猿と猿の間(笑)
そこに「中華そば」の行灯。
待てよ・・この場所は・・・そうだ、夏のときに通り過ぎてるな。
そう!「蜜や」は、空地にあったかき氷屋さんだったはず。
夏に撮った写真にも小さく「蜜や」と書いてある。
だったら「蜜」が付いているのも分かります。
てことは、無店舗形式で、夏はかき氷、それ以外のシーズンはラーメンという二毛作なのかな?
土地は借りれているけど、お店はまだ持てない。
だから今せっせと稼いでいる・・・なんて、まったくの空想ですよ(笑)
本当のことはわかりません。
もしかして名字が「三矢」さんで「蜜や」・・空想です(笑)
とにかく入ってみよう。
もういい時間なので、いわゆる「夜鳴きそば」としてちょうどいい。
ん?鶏そばといっても日替わりでスープの仕込み方が替わるのかな?
おっと~、なんか面白そうなお店なんで、
これも一つ頼んじゃおうかな。
目の前で蒸篭に蒸されてるとついつい(笑)
さて、オーダーを済ませて「店舗」に入って待ちましょう。
はい、できました。
店舗を持たないということは流しなどはないわけだからこの容器であるのは仕方がないのかな・・
ただ、850円を考えるとはたしてこの容器でいいのだろうか。
これは結構大事なところです。
鶏そば。
煮豚ではなく鶏チャーシューですね。
煮卵、青菜にメンマ。
これはにんにくかな。
鶏チャーシューには柚子がのってる。
細めのストレートで、今どきの食感の麺です。
スープもよく出来ています。納得のできる味です。
しかし、やはりこの容器でいいのだろうか。
例えば屋台の中華そばはどういうオペレーションをしているのかわからないけどちゃんとした器で出てきます。
考えてみたら博多の屋台は必ずそうですからね。
もし博多の屋台で、この容器を出して来たら総スカンを食ってしまうでしょう。
難しいかもしれませんけど、研究してちゃんとした器でどう出せるか、
本来なら麺やスープにこだわる以前に、そこに大いに悩んでほしいのですね。
もしかしたら誰一人それに文句を言う人はいなかったかもしれないけれど、
じつは全員心の奥底で「ポリ・・」と感じているでしょう。
もう一つ言うなら、たぶんどこかで自己満足してしまったラーメンなのかもしれません。
店主さん、その奥様かな?見るからに人柄のよさそうな方でした。
その誠実さゆえ、ものすごくまじめに作ってしまったラーメンのように思えます。
そうではなくこの店構えで求められるものはなんであるか、
この店構えだからこそ勝負できるものは何か、
そこが欠落しているように思えるのです。
店舗で作られる「今どきラーメン」をここで提供しても果たしてそれらに勝てるのか?
もっと「引き算」したらどうでしょう。
このラーメンは分不相応に「足し算」し過ぎなんじゃないのかな。
それで850円になってしまい、それなのに器がポリ。
画竜点睛を欠くとはこういうことじゃないかと思うわけです。
青菜なんてそもそもいらないし、どこでもやってるからといって何も考えずのメンマとか煮卵とか、この「蜜や」には本当は必要ないはず。
もっともっと鶏チャーシューに凝りに凝って、その存在感が眩しいほどのものに仕上げて、
日替わりなんかやめて唯一無二と思える考えぬかれたスープ一本だけに絞り込んだ方がいいと思うのです。
具は念を込めた鶏チャーシューたった一つ。ネギすら必要なし。
そして値段をぐっと下げる。せめて600円まで。可能ならワンコイン。
今流行っているものなんか追いかけずに。
柚子なんてちょこちょこっとのってるのは結局誤魔化しでしかないわけです。
それこそ、夏のかき氷と実は気が付かないほどのなにかが共通していて、
そこに実は「蜜や」という名前の秘密があるというような、そんな物語性が欲しいじゃないですか。
店舗を持たず夏と他の季節の二面性を持つからこそ出来たラーメン。
「蜜や」の中華そばってなに?
それが追及するべきこと。
世の中の今どき中華そばのトレースでは、ここがこの店舗形式である限り勝てないです。
この何もない更地のような、そんな素なラーメンで勝負してほしいのです。
ちまきも同じようなことかもしれません。
奈良県産のもち米といわれても、
それが京都産か和歌山産であってもその違いを見いだせません。
どれもおいしい具材ではあるけど、
「蜜や」でなければのものではなかく、どこかのおいしいちまきとどっこいどっこい。
それで550円は正直高い。
やっぱり足し算をやってしまった結果だと思うのです。
ちまきじゃなきゃいけないのかな。
具なんてなんにもない、それこそ奈良米で、じゅうぶんに空気を含んだ「塩おむすび」を、注文を受けてから丁寧に握る。
そんなものをこういう空間で食べたい。
間違いなくこの二人の人柄ならそれが出来るし、他にはないメッセージ性が作り出せるような気がします。
ご馳走さまでした。
うだうだ書いてしまいましたが、とにかく惜しいと思ってしまいました。
いい加減なお店ならこんなことを書きませんので。
きっとこちらの店主ご夫婦は志が高いと思うので。
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