マライアキャリーの「All I Want for Christmas Is You(邦題・恋人たちのクリスマス)」が、25年を経て全米シングルチャート1位になったことが話題になっている。
たしかにクリスマスソングは朽ち果てない。
日本においての山下達郎「クリスマスイブ」がそうであるように。
(実は竹内まりあのために作った、しかもボツ曲を自分で歌っただけという誕生なのだから世の中わからない)
「恋人がサンタクロース」
これもそう。
「恋人はサンタクロース」だと思ってい当た人も多いと思う。私も実はそうだった。
クリスマスになれば各所でかかるし、そもそも出所であるスキーシーズンの曲として冬の定番。
この曲が何度も何度もこの時期にかかるのがすごくうれしい。
ありていに言えば松任谷由実=ユーミンファンではないのだけれど、
私がとにもかくにも稀代のギタリスト故・松原正樹が好きだからだ。
「故」と書かなければならないことが口惜しい。
残念ながら今は私たちが会うことができない天国のステージでギターを弾きまくっている(はず)。
「恋人がサンタクロース」を誰でも知っているのだから、
松原正樹のギターフレーズを誰もが知っている。
「恋人が サンタクロ~ス」のサビの部分で躍り出る、
あのドライブ感あるギターソロ。
この曲はあのフレーズがなければ絶対に成り立たない。
なにしろあの部分にユーミンの歌声はなく、完全な掛け合いだからだ。
つまり松原正樹のギターソロは、バックグラウンドなんかではなく「歌」そのもの。
あの伸びやかな音、そして疾走感。
日本のポピュラーミュージックにおける最高のギターフレーズの一つであることは間違いない。
しかもイントロでもなければ、間トロ、アウトロでもない、
歌の一部分と化したギターフレーズ。
また今日も聴き涙した。
歌っている、歌っている、松原正樹が。
クリスマスソングが朽ち果てないのなら、
松原正樹の残したギターフレーズはこの先も朽ち果てることはない。
毎年冬になれば、必ず松原正樹さんに逢えるのだ。
↓ 松原正樹さんの功績をたたえる追悼文 ↓