
台風19号は日本中に大きな爪跡を残しました。
被災に遭われたキャンプ場様の中でも、河川氾濫によるものは特に甚大な被害をもたらしています。
台風が過ぎ去った1週間後、埼玉県にある「リバーサイド長瀞オートキャンプ場」
をお伺いさせていただきました。
覚悟を持って行ったつもりであっても、その惨状を見て心が折れる寸前になってしまったのが事実です。
高台側にある管理棟ですら大きく浸水。
この高さをもってそうなるというのはこの場にいてすら想像が出来ません。
すぐ近辺のサニタリーをよく見ると、屋根近くに水が上がった痕跡があります。
この場所は高台で、普段の水面から見れば数メートル以上、マンションの高さで言えば3階近くそうなったということでしょう。
ガラスが水に押し流されてほぼありません。
破壊という言葉以外に思い浮かばない。
本来ここは降りれる場所ではないはずですが、ここを通ります。
グリルの残骸が痛々しい。
こんなときですがオーナーの伊藤さんとスタッフの方にお付き合いいただき恐縮です。
今回ガルヴィ編集長の風間さんとご一緒しています。
私の頭の中にある記憶とは全く違うものです。
本来、ここにあるべき風景。
それが同じ場所であることをどのように整理すればいいのかわかりません。
芝地であった場所は運ばれてきた土砂と石に覆われてしまいました。
一列になぎ倒されたことで、そこが区画サイトであったことが分かります。
根ごと引っこ抜いていってしまう水の力。
荒川の向かいも大きくえぐられています。
1週間経った今でさえ川の濁りは変わらず。
これらの石の一つだってキャンプ場にはなかったのです。
全て濁流に運ばれてきたものです。
唯一その原型をとどめたサイト。
この向こう側が島となっており、それが水の流れを抑えていたようです。
確かに残っている木が同じだとわかります。
今回の被害はこの先の岩肌を乗り越えてきた濁流によるものが主たるものと考えられます。
ガールズサイトがこのような姿になってしまったなんて・・
ここに在ったバンガローは建物ごと流されてしまったため取り壊されました。
建物に水流がぶつかり、このように支柱からはずれて流されたわけです。
私の拙い記憶にはこの岩肌を知りません。
荒川本流、そしてまさかのここへの廻り水、二つの濁流が襲い掛かってきたということになります。
この翌日には50名以上のボランティアが駆け付けられたとのこと。
お話を伺っていたとき、ある方が35kmも下流である熊谷からこれを届けに来てくれました。
「NAGTORO AUTO って書いてあったから」
これはラフティング用のライフジャケット。
まさかの出来事です。
そしてもうひとつのまさかの出来事が。
濁流に呑まれることなく助かった子猫たちの発見。
どうでしょう、まだ生を受けて1ヶ月には満たないのでは。
子猫たちが無事であったことに一つの安堵を覚え、
同時にそれだけではない今の現実を認識したとき、胸がつまりそうでした。
どうか、この命が繋がれることを祈ります。
「まずは元に戻すこと。ポジティブに考えます!」
と明るく話してくださった伊藤さん。
今回聞かせていただいたことは、
二つの台風の被災キャンプ場様を廻らせていただいたことと合わせて、
私自身の考察を加えつつ、ガルヴィ12月号にてみなさまにお伝えさせていただきます。
伊藤さんは信じています。
スタッフも。
きっと再びこの光景が戻ってくることを。
そして、「テント」という花でいっぱいになることを。
雪に埋もれた桜の木が耐えに耐え、春一斉に満開の花を咲かせるように。
※復旧にお忙しい中、時間を割いていただきました伊藤様をはじめスタッフの皆様には深謝申し上げます。
また被災に遭われました多くのキャンプ場様へ改めましてお見舞い申し上げます。
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