こういうお店は絶対に無くしたくない!
房総は上総湊にある素晴らしい「食堂」です。
「いこい食堂」
ドラマや映画で使われそうなステキな名前。
そして、まさに名は体を表す、そんなお店でした。
そしてそして、素晴らしいラーメンとチャーハンをいただきました。
内房の幹線道路127号線沿い、上総湊駅からほど近く。
目立たないくらいのさりげなさ。
この道には私の好きな「ニコニコドライブイン」をはじめとした ”いい食堂” がずらりある、
「房総食堂街道」といってもいいでしょう。
本当にさりげない。
華美な装飾一切なし。
それでいて凛としている。
もう、このお店のありかたがビシビシ感じますね。
食堂といってもその実は「中華食堂」
かといって街中華のような真っ赤っかとかの内装ではありません。
特に変わったメニューもなく・・
ラーメンの値段から考えると、
ちょっと高めの「ロース生姜焼き定食」がどういうレベルなのか気になる・・
「ランチメニューもありますよ」と、おかあさん。
なになに・・
おや?
Aランチは、ラーメンとチャーハン。
つまり、れっきとした「2品」ということじゃないか。
これだ!
厨房のカッカッカッという中華鍋の音が実に気持ちいい!
期待が膨らむなぁ。
あああああああ、期待通りだぁ。
思っていた通り、そのまま。
なんか、懐かしい人に出逢えたよう。
なんと素晴らしいたたずまいでしょう。
ラーメンって、本当はこういうものでしょう???
実にカラフルなチャーハン。
こころ躍るなぁ。
海老が1個乗っているのがキュート。
ではいただきましょう。
・・・なんと、これは房総ラーメンではない!
そういうローカルなものではなく、
「日本のラーメン」のスタンダードじゃないですか。
たしかに色合いは房総ラーメンのように濃口しょうゆ色。
でももっとバランスの取れた「しょう油ラーメン」。
このスープに何か近いものを記憶している・・・
そうだ、「西新井らーめん」!
この麺も西新井らーめんに少し似てる。
もちろん何の関係もないはず。
要するに、バランスが取れた選択はどこも変わらないということでしょう。
ただ、あくまでも共通するものがどこかにあるというだけで、
このラーメンは、まぎれもなく「いこい食堂」のラーメン。
久しぶりに出逢えた「真面目なラーメン」。
しみじみ美味い。
能書きらーめんもいいけど、ラーメンフリークのみなさん、こういうラーメンを食べてみたまえ!
チャーシューはしっかりとうまみがつまっていて、これまたしみじみ美味い。
チャーハンも同様、しみじみ美味い。
そして「あったかい」。
「もしお嫌いでなければ・・」
と食後にさりげなく置いてくれたアイスコーヒー。
そして一言
「今日は風が強いですね」
この先少しばかりの会話が続きました。
私は今、
「いこい食堂」
を満喫しています。
これがなんであるか、その真実を知らなくても、
もうこの紙だけで十分に気持ちが朗らかになりました。
こういうお店でお勘定をすると、
お金を払うということはなんなのかが腑に落ちた気がします。
「気持ちよくお金を払う」ってこういうことだよなぁ、と。
実に、爽快な気分だ。