「街中華」という言葉は、街中にある中華料理店だから「街中華」。
でも「街中華」が示す本当の意味合いは、
大衆のために存在する「大衆中華」ということなのではないでしょうかね。
そういう意味で言ったら、日本最大の「街」である新宿にあり、
しかも日本一「大衆」が多い新宿にある、
思い出横丁の「岐阜屋」こそ、その頂点に君臨していると言ってもいいかもしれません。
正直、私は思い出横丁にそんなに多くお世話になっておりません(笑)
飲食の「食」がメインなので、どうしてもガッツリ食べれるところに行ってしまうんですよね。
とはいえ、さすがにこの40年で数十回以上はお世話にはなっています。
つるかめのソイ丼や、ひなどりのもつ煮とかはずいぶんとお世話になりました。
かめやは当然。
最近は来ていないなぁ。
そして岐阜屋。
初めてこのお店の暖簾をくぐった・・・
・・暖簾はないか(笑)
それこそ10代後半。
よくここを未成年で入ったと自分でも感心。
あの時はまるで外国でも来たかのような興奮がありましたね。
頼んだのはシンプルなラーメン一杯だけ。
この岐阜屋のラーメンを食べてお店を後にした時、
「ちょっとオトナになった」、そんなことを思ったわけです。
低いカウンターの、入り口付近に腰掛けます。
黄色いメニュー側はなんだか常連さんの席のような気がして。
「キクラゲいために、チャーハン」
うなずくわけでも、返事をするわけでもなく、目が合っただけ。
しかも「キクラゲ玉子炒め」と言わず、慌ててはしょって言ってしまった。
本当にこれでオーダーできたのか?(笑)
その不安はたった2分後に解消。
ものすごいスピードでチャーハン到着。
チャーハンというより、
塩チャーハンって言っていいほどのキリッと塩味。
それに食べてわかったボリューム。
けっこうな量ですよ。
このスープが泣かせるわけですよ。
はっきり言って今の時代では美味しくはないです。
美味しくはないけど「こういう味をおいしいって言っていたよなぁ」と確認させてくれるのです。
「キミたち、贅沢になり過ぎてないか?」なんて。
忘れられているのか・・かと不安でしたが、
ちゃんと作ってくれました。
まんま、見た目がメニュー通りの「木耳玉子炒め」
それにしてもすごいインパクトだ。
キクラゲのあのシャクシャク感はたまらんですねー。
これぞ大衆の味。
今回はチャーハンとたのんでしまいましたが、
「木耳玉子炒めライス」
といえばごはん、スープ付きで定食にも。
なかなか減らない(笑)
20分後完食して、店を後にします。
またまたオトナになれたかな。
新宿のディープさは、一生かけてもほんの一部しか分からないんだろうなぁ。
岐阜屋
ジャンル:中華料理
アクセス:都営大江戸線(環状部)新宿西口駅D3口 徒歩1分
住所:〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-2-1(地図)
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