はっきりと宣言しますが(笑)・・・
西新井らーめんは東京の有形文化財にすべき、
です!
その理由は3年前にもマジメに熱く語りましたのでそちらをご覧ください。
なので、今度は少し理屈くさくなく素直なかんじで食レポを。
西新井駅には立ち食いそば店はありません。
この西新井らーめんある限り必要ないでしょう。
駅のホームのラーメンとしては春日部駅とともに東武線の二大巨頭であり、東京での草分けです。
「有形文化財」にしてほしいのはこのロケーションということ。
もうこの看板になって久しいけど、これだけは今だに違和感。
何かこの西新井らーめんの風情を表していない気がするんですよね。
450円。
人件費だ、コストだ、そういうことではなくこの低価格でいられるというのは立派なこと。
ありがたいよなぁ。
例によって、例のごとく、三角巾のオバチャンが店を守ります。
この形態で半世紀。これぞ「伝統」。
大鍋で麺を茹でるのも、ざるであげるのも伝統。
食券を挟む隙間もちゃんと設計されているのですね。
これも小さな伝統です。
ちゃーしゅーめん大盛り。
「東京らーめん」の美しい配列です。
別に煮卵である必要もないんですよね。
これはこれで美しい。
東京で「ラーメン」を特別な注釈をしなければ、それはしょう油のラーメンのこと。
そのスタンダードを探すならば「西新井らーめん」に行きつく、私はそう思うくらい。
しっかりとしょう油の味がして、スープ全体は出過ぎず引っ込み過ぎず。
コッテリとかサッパリとか関係なく、老若男女に誰にでも食べやすい味。
このシナチクも「東京ラーメン」の標準と呼びたい、とてもおいしいものです。
またケチケチしないでたっぷり盛ってくれます。
このチャーシューもよく味のしみた締まった味わい。
大ぶりなバラチャーシューではこの味は出ません。
この麺は今流行りの「小麦粉を・・」特注麺的な要素はありません。
しかしきっと特注麺なのです。これだけの伝統ある店ですから。
ただそれを言うような店もなく、それを求める人もいません。
言葉多きカタログスペックを求めているのではなく、みな「物言わぬ安心感」を求めているので。
私自身コショーをラーメンに加えるのは極めて稀なんですが、このラーメンではなんだか入れたくなります。
これらの味の評価は間違いなく「自身の郷愁」が加わった過大評価だと思います。
世の中「美味しいもの」は今や氾濫しているわけで、ここが特別に美味しいわけありません。
特別に美味しくはないけれど、半世紀も同じスタイルを崩さないで継続が出来ている、それを支える人が絶えない、これが特別なことです。
思うんですけど、長く続かないものが本当に「美味しい」のかな?って。
グルメ的にもてはやされても、3年後には忘却の彼方、5年後には消え去ってしまっているものが、本当に「美味し」かったのかな?って。
あ、また理屈くさくなってしまった(笑)
いかん、いかん。
こちらはずっとお世話になった「大師線」
一駅しかない引き込み線って東京の他にあるのかな??
創業48年。
この店の前を通り過ぎた人の数は、間違いなくラーメン店としては圧倒的日本一でしょう。
実際に文化財に指定されることはなくとも、多くの方は文化遺産だと思っていると思います。