とにかく「やられた」感。
余りに当たり前すぎることが並んでいるだけのに、実はそこに驚きがある、これぞB級の逸品です。
それが「ポンヌフバーグ」
新橋のなんともいえぬ昭和感漂うビルの中。
老舗カフェ「ポンヌフ」。
ポンヌフ自体初めてどころか何度も来ていたのに、どうしてこの「ポンヌフバーグ」の存在に気が付かなかったのだろう??
いつも「ナポリタン」か「ハンバーグスパゲティ」ばかり。
それに満足し過ぎていたのか、まるでそれ以外の存在に気が付かなかったことにまさに今日後悔することに。
この日、新橋の某大企業訪問直後だったためか頭の中ではいろいろなことを考え過ぎていたのか、
本当は「ハンバーグスパゲティ」を頼むつもりだったのが、
口から出たのは「ポンヌフバーグお願いします」
注文違いに気が付いたのはそれから30秒後。
「しまった!」と思いながらも、面倒くさい気持ちでいっぱいだったためそのまま待つことに。
「しょうがない、間違えたのは自分なのだから」
「ポンヌフバーグ」登場。
おや!?
なんかこの姿は琴線に触れる。
なんとも言えぬバランスのとれた佇まい。
そしてこの時初めて「ポンヌフバーグ」が、
いわば「ポンヌフバーグ」というより「ポンヌフバーガー」的なものだと気が付くのです。
ハンバーグはいつのとおり。
スパゲティがもしかして少ないかな・・と思っていたのは杞憂。
十分すぎるボリュームがあります。
そしてこのロールパン。
このパンをどうするのかは食べ手次第。
この一皿には「さぁ、アナタはどうするの?どう食べてもいいんだよ」と話しかけてきているよう。
じゃあ、ということで、ハンバーグとナポリタン、そして野菜をガバッと挟み込み、とてつもない山盛りスペシャルロール完成。
もちろんそうしなくたっていいわけで、まるで何も挟まず合いの手のロールパンでも全然OK。
というのもこのロールパンが意外なほどおいしいから。
ここで焼いているとは思いにくいものの、そのくらいのちょっと特別なロールパン。
いくら山盛りに挟み込んでもハンバーグにしろナポリタンにしろ2/3は余ります。
スペシャルロールを食べ、ハンバーグを食べ、ナポリタンを食べる。
一皿でB級3皿分の楽しさを味わえる「B級三段論法」
ああ、楽しい。
食べることが楽しい。
しかもそれを食べ手が自分で演出できる。
食べ物と会話している。
過剰なサービスもなければ、うんちくも何にも存在しないのに。
食べ手がアクティブに、しかもしばしの創造性を愉しめる。
これを今日まで知らなかったことを後悔。
ここでキャンプのことを切り出すのは変だけど、
みんな「教科書頼り」じゃないの??
そして「教科書通り」じゃないの??
本当にキャンプと会話してる??
道具と会話してる??
目の前のものに、自分の本当の姿で接してる?
自分を別の自分に置き換えてそのカタチ通りに当てはめてない??
二つの時代の象徴を重ね合わせるような新橋の姿。
自分自身の眼で見てる??