さすがに手を出さないだろうと思っていた「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ」
設計年次も旧いし、見た目もイマイチだし、標準レンズもないわけではないし。
実質価格3万円なら他の単焦点を選ぶし。
ところが・・・生産終了が決まると7月から価格が急降下。そしてとうとう年末の声を聞き始めたらもう1万ちょっとまで来てしまいました。
そうなると話は別。
特に底値になってバァーっと売れると一気に価格のより戻しがあるのがオリンパスなので、もう一気にいくことにしました。
購入して早速の試し撮りは、マクロ機能を試す「花」と広角とズームを試す「検見川送信所」もしてみました。
この検見川送信所というのは解放されていいない歴史的遺物で、とても興味深い場所です。
あまりにフツーであるから特に興味がなかったかといえばそうではなく、避けていたのはこの「長さ」。
いや、長いだろうと思い込んでいたのでしたが・・
実際届いたものを触ってびっくりしたのが、確かに長いことは長いとはいえ、印象よりもずっとコンパクトで軽量。
E-M1で使っている12-42PROの重さに印象が引っ張られていたようです。
全然軽いですね、これ。
さすがマイクロフォーサーズレンズ。
とはいっても長い(笑)
こうやってみれば望遠レンズかと思ってしまいます。
実際ED 40-150mm F4.0-5.6 Rと長さが一緒ですし。
この長さのことを除けば、12mm(35mm換算24mm)から50mm(35mm換算100mm)は、マイクロフォーサーズとしてはなかなかのカバー域でですから、そこは魅力なんですよね。
特に広角で28mmと24mmとでは全然違うので、12mm始まりはありがたいです。
ましてやズームマクロとはいえ最大撮影倍率0.36倍(35mm判換算0.72倍相当)を備えているのはすごく魅力的です。たいていのズームマクロは0.6くらいですから0.72はなかなかなもの。
このレンズ、機構だけはなかなかユニークで、マニュアルズーム+電動ズームが切り替えになっていること。
さらにはそこからマクロに切り替えるという3つの「切り替え」があります。
操作はちょっとズームリングとスイッチの組み合わせ。
実際使ってみると電動ズームは動画ならともかく、通常はどうしてもスパッと決まるマニュアルズームになってしまうでしょうね。
マクロに切り替えるステップはマクロボタンを押したままズームリングを前に出すというちょっとややこしい操作。ボタン一発とはいかなかったのでしょう。
E-M1に装着。
長い(笑)
昔のカメラみたい。
まま、アリですが。
12-42PROと比べてみると実は大して長さは変わらず、大きさ太さのバランスで長く感じてしまうようです。
PEN E-PL6に装着。
チョーバランス悪し(笑)
PEN lightのコンパクトをこれではスポイルしてしまいますね。
ここにはありませんが、自分の中ではPEN E-P5用です。
このカメラだけふさわしい標準ズームがなかったので、この12-50をそれにするつもりです。
E-PL6よりかはアンバランスではないでしょう。
では実写です。
広角24mm(以下35mm換算中心に記します)
自分も入っている(笑)
そしてテレ端=100mm
花に関してはなかなかの描写力。
マクロ。
これまたなかなかいけますね。
何でもないスナップをときどき挟みます。
100mm F6.3 1/125sec
24mm F9.0 1/500sec
絞ればカリッとしてますね。
再び24mm
100mm
マクロ
そしてマクロをデジタルテレコン2倍。
解像度が大きくダウンするかと思いきやそうでもないような。
24mmで解放F3.5
100mm F6.3
マクロ
別の蜂さんをマクロ
デジタルテレコン2倍
かなり細部まで行けてると思います。
しかし手持ちでのこれはきつかった!
5軸手振れ補正のありがたみ。
100mm F6.3 1/125sec
100mm F6.3 1/125sec
34mm F8.0 1/250sec
さて、広角からズームを見てみましょう。
まずは24mm
やっぱり28mmより使いやすい。
テレ端100mm
デジタルテレコン2倍
縦構図24mm
100mm
100mm F6.3 1/100sec
それでは「検見川送信所」です。
少し前までは野原の中に埋もれていましたが、近年は周囲が住宅街に開発され、それはそれでなんとも不思議な光景になっています。
これが住宅街の真ん中にドーンとあります。
実に異様。
けれど、このような類を見ない建築様式がこの場所にあるということがとても大切な意味をもっていると思います。
保存活動に熊谷市長が前向きということでそうなることを期待します。
対外国通信を目的とした施設であり、また日本で初めて短波による標準電波を送信した施設でもある。表現主義の本館は東京中央郵便局を設計した逓信省技師の吉田鉄郎が設計した。
1930年(昭和5年)10月27日、ロンドン軍縮条約締結に当たり、濱口雄幸内閣総理大臣が記念演説を行い、濱口の演説をアメリカ合衆国とイギリスへ向けて送信した。またアメリカ合衆国からはハーバート・フーヴァー第31代大統領、イギリスからはラムゼイ・マクドナルド首相の演説を受信し、日本各地へラジオ放送を発した送信所でもあった。
太平洋戦争(大東亜戦争)中は南方の占領地との通信拠点だった。
1979年(昭和54年)に施設を廃止した。現在、建物は本館のみが残っており敷地も含めて千葉市が中学校用地として所有している。
建物は取り壊される方針であったが2007年(平成19年)8月に発足した「検見川送信所を知る会」が中心となって保存運動を展開した結果、市は当初の方針を見直しその歴史的価値の再検証と今後の処置を検討中。
実は私の父は当時陸軍におり、検見川の連隊に所属していたそうで、生前この施設のこと話していました。
見たことはなかったということで、20年前に連れて行ったことを記憶しています。
屋上の梁は現在防水工事をしているためのもの。
通常はありません。
一体中がどうなっているのか・・・
廃墟感がすごい。
今一度言いますが住宅街のど真ん中です。
100mm
24mm
現在、・・ということです。
24mm
40mm
100mm
デジタルテレコン2倍
45mm F10 1/250sec
スズメが飛び立つ瞬間。
一瞬だったのでうまく捉えられなかった・・
それでも手振れしなかったのでヨシです。
52mm F5.2 1/800sec
では以下マクロモードでの撮影を続けます。
焦点距離は43mm (86mm)
90mmマクロに近いですね。
マクロ
マクロ
マクロ
マクロ
マクロ
100mm F6.3 1/800sec
24mm F11 1/1250sec
1万円という値段を考えれば十分すぎるCPです。
多分後継モデルもないんじゃないかな。
よい買い物ができたかもしれません。