「 TaoTronics Pulse X 」 品番は TT-SK10
ポータブルBluetoothスピーカーではありますが、コンパクトの部類というよりもこれは据え置き型と言っていいでしょう。
品番から見てTT-SK09 の上位機種に当たります。
といっても事実上の価格が3千円半ばなので、価格帯的にはこの二つはそんなに離れていず依然リーズナブル。
パッケージは簡素。
品名の「PULSE X」がカッコいい。
開けると中蓋に書かれているメッセージ。
いかにもガジェットメーカーらしいですね。
意訳すると「テクノロジーこそ生活向上のカギ」みたいな感じですかね。
なかなか小粋です。
繰り返しになりますがガジェットメーカーの製品パッケージデザインはどれも優秀にしてセンスがあり、さらにバラエティがあります。
これがおしなべてフツーでしかない今の国産メーカーとの違いでしょうか。
開けるとやっぱり個性的なパッケージング。
※保護のカバー袋は取り去っています。
付属品はおなじみの3点セット=トリセツ、USBコード、オーディオコード。
さて、外観。
さすがに大きいですね。
ちょうどレンガ1個分という感じでしょうか。もちろんレンガよりは軽いですが。
気軽にその辺に置いてというよりかは置き場所を選んで設置するというタイプでしょうね。
TaoTronicsの製品はガジェット系にあって最も洗練されていると感じられます。
このTT-SK10もシンプルにして無駄がなく、当然イヤミたらしい押し出しがない上に全体のカーブと直線のバランスが美しく、これが3千円台のプロダクツとは信じられません。
TT-SK09と並べてみました。
2回り以上大きいし、カラーリングもブラック1色のSK10のが重厚な雰囲気があります。
それにしても09も10も美しいフォルムですね。
こう見ると大きさの違いが一目瞭然。
お互い片手で持てる大きさではあるものの、大きさの違いはかなりなものです。
各ボタンの操作性も一ランク上。
クリック感もありかつソフトなタッチ。
JBLなんかはそれがまるで分らないですからね。
ちょっと気になったのは前面、背面のメッシュに手脂などが付きやすい=目立ちやすいこと。
据え置き前提ですからやたら触ることはないにしろ、いちいち拭きとるのは面倒。
肝心の音。
なにしろ据え置き型ですから機能性よりも音重視の視点でみないと。
当然期待すべきは低音。
ドスドスいうような必要以上の重低音はさすがに出ません。
ですが期待に違わない厚みがあり、スカスカした感じはありません。
最近のイヤフォンにも求められるなんでもかんでもドスンドスンと重低音が出るとイイ音みたいな風潮には合いません。
高音域は09とは真逆にもシャリ味がかなり抑えられて、かなりマイルド。こもった感じにも聞こえたりするでしょう。
しかしこれはこれでいいのかな・・・。
ここが好みの分かれるところかもしれません。透明度に欠けるとういい方にもなります。
この音質はキャラクターの部類で、性能が足りていないというものではありません。
中音域は丸みがあってボーカルやギターサウンドを魅力的に表現。
スネアのキレとかが少し引っ込むのでジャズは苦手。ドンシャリでもないからロックも苦手。
ヴォーカルが立つポップス系は最適。
いずれにしても音の広がりはこのクラスでは一番でしょう。
ドンシャリが好みの方はこれを選ぶ理由はないにしろ、気持ちの良いBGMを部屋に流すのが目的ならばCPからいっていい選択肢になると思います。
3500円でこの音やデザインが手に入るとことは10年前、いや数年前でさえ考えられませんでした。
数万円のものとの比較は成り立たないにしろ、ガジェット系スピーカーは・・・ホント立派。
PULSE X という特別な名前を冠した理由はわかりません。
けれどきっとそれなりの自信があったのでしょうね。
ちなみに中国製と書いてはありますが、TaoTronics はカリフォルニアの会社のようです。
今回もいい買い物をいたしました。
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