
「あじせん」ではなく「みせん」。
名古屋の方からするとあまりに当たり前のことなれど、関東人は意外に間違えそう。
今池の本店から進出した名古屋駅店。
私が最初に味仙に行ったのはどうでしょう、20年位前かな。
まだ全国的なブーム的になものはなく、でも名古屋に来ると現地の方が「では行きましょうか」と連れて行ってくださり密かな楽しみでした。
ここが難しいところなのですが、味仙には2系統があり、今池が本店の「味仙」、そして日進竹の山店を中心としている「郭政良 味仙」。
不思議なことにこれを分裂とか本家・元祖的なことを言わない暗黙のルールになっているようです。
実際「郭政良 味仙」のHPには、
『ユーザーも認める一様に「元祖は味仙さん」と口を揃えます。この手の名物は大体が「いや、本家はウチだ」と言い張るところが出てきてモメたりするものなんですが、こと台湾ラーメンに関しては、「味仙発祥」が揺るぎない歴史的事実として浸透しています。』
という一説が明記されており、非常に微妙なる言い回しで書かれているものの、そこを掘り下げても意味のないことだという統一見解になっているようですね。
つまり「台湾ラーメン」は名古屋の方にとって代表的なソウルフードになった以上、それはもう一店舗のものではなく名古屋全体の文化遺産なのだから、あとはもう「みんなのもの」であるという広い心なんじゃないのかな、と思います。

ちなみに昨今話題になった東京進出は「郭政良 味仙」のお店です。
そしてこの「名古屋駅店」は今池の「味仙」。
けれどそんなことを意識することは必要ないのでしょうね、きっと。
もう一つの名物がこれ。
「手羽先」
もちろん山ちゃんとかの手羽先とはちょっと違います。味仙流の手羽先。
さぁ、きました。
いやー、台湾ミンチの顔面パック状態(笑)
相変わらずいいビジュアルですなー。
何度食べても一口目でむせます(笑)
わかっているけど一口目をかっ込んでしまうんですよねー。
担々麺は胡麻の味が勝ってしまって肉の味が損なうことがしばしばありますが、この台湾ラーメンはそれがない。
まずこの叩いた肉そのものが美味いです。
いくら辛くても肉の味を消さない塩梅が実によいですな。
ただ辛いだけの「激辛」的食べ物はたいていジャンクな、または際物なだけ。
この台湾ラーメンはその位置にはなく、バランスが計算されたある意味「洗練」されているものです。
台湾の麺なので小ぶりの器です。
しかし、これがちょうどいい量。
麺がまたうまい。
中細ストレートはいかにも台仔麺で、味わいもあって全然辛さに負けていないのが立派。
これもバランスされています。
麺をすする、スープを味わう、合間に手羽先を食べる。
この繰り返し。
あー、たまらない。
箸休め、という言葉がありますが、この手羽先はそれになりません(笑)
なぜならあまからしょうゆ味にもかかわらず、台湾ラーメンと同等の辛さがあり、
むしろかえってヒーヒー言ってしまうくらいです。
でもやめられない。
(笑)
えーっと、これはですね・・水をこぼしたのではなく、私の滴り落ちた汗(笑)
タオルで吹いているのに滝汗止まらず;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
お店の人がジャンジャン冷水を継いでくれるので実に助かります。
ああ、食べ終えた後の爽快感たまらない。
いわゆる支店というのは味が落ちるとか言われがちですが、このお店はそんなことはないと思いますね。
逆に場所的な優位性で十分な回転があるから、ある意味この店としての経験値が上がってこなれているはずです。
さて、今度は神田のほうのお店にも行ってみましょうか。
そこには今池系にはない「塩」「アメリカン」もあるようなので、また違う台湾ラーメンが楽しめそうです!
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