けっして野外だからというわけではありませんが、普段の生活にない状況ではちょっとした気の緩みも起こりがち。特に管理のかなりの部分を自分で行うキャンプにおいては、リラックスした時間を過ごしながらも、要所要所はきっちりと気を引き締めて、楽しい思い出だけを残したいものです。
私がいまさら声を大にして言うまでもありませんが、経験上、体験上、以下の点は時に気をつけていただければと思います。
①天候
夏は特に天候の変化が起こりがち。これが過去の大きな事故や被害の大元になっています。このときの事故を未然に防ぐ方法は一つしかありません。
それは、「早めの判断」です。
数秒の判断を求められる状況とちがい、天候は必ず予兆があります。この時点の早めの判断は事故の確率を大幅に下げることが出来ます。
大雨、洪水(川の増水)、強風、土砂崩れ・・・
その時々の方法は異なると思いますが、一番のポイントは「犠牲の優先を人命・人身に置かない」です。
予兆を感じたら、
「楽しいからいいや」「面倒」「もったない」 < 「人命・安全」
に機軸をおいて行動するのはゴールデンルール。
キャンプの機材を守りたいとなるのは人情ですが、危険の度合いがかなり上がったらそれよりも管理棟などキャンプ場の中で比較的安全な場所に一時的に避難することが絶対に優先。
一夜城のキャンプサイトはどんなに高スペックのものでも最後まで悪天候に耐える保証はなく、しかも崩壊するときは一瞬で、極めて危険です。「これは状況が悪い」、その判断を感じたらより強固な場所に遠慮せず退避しましょう。
川の増水もあっという間です。自分の居る場所が一見穏やかでも上流が悪天候なら、雨がないのに川だけが一気に濁流になることもあります。
日本は川の高低差が世界一。だから実はどこもが急流なんです。川の事故の原因はこれです。あの忌々しい玄倉川の事故を忘れてはなりません。
何も現地だけの話ではなく予約時も同じで、台風が接近しているのに「キャンセル料がもったない」などというのにも共通項です。
そんな無理なことをしても本当の楽しい思い出は買えません。(最近はキャンプ場さんからキャンセルしてくださいといわれるようにもなりました。これはありがたいことです)
これもある意味「早めの判断」だと思います。
②健康
これ、どんな場合でも優先されることですが、スチュエーションの変化は普段健康に自信がある方でもなんらかで影響が必ずあります。
体調の変化を感じたら、遠慮なく身体を休めましょう。
また夏ではいろいろな意味で食事と水も引きがねになりますし、キャンプ道具には「常備薬」を必ず加える、この習慣が欲しいですね。
そして、管理されているキャンプ場に来ているなら、遠慮なくキャンプ場に相談しましょう。このケアはキャンプ場の料金に含まれているのです。
で、私が強く言いたい、いや自分でもものすごく気をつけているのは、帰路の運転です。相当にたまった疲れとともに長距離を運転するので、睡魔、さらには判断の遅れなど、行きの運転よりかなり条件が悪くなっています。
終わりよければ全てよし、楽しい思い出を作ってきたのに帰路で重大な事故を起こしてしまっては・・・
あ、疲労回復といって帰りに温泉に入ることが多いと思いますが、これは逆に湯あたりや血圧の上下などがありますので、休憩を十分にした後運転再開しましょうね。
それと、免許をお持ちで運転経験の豊富なパートナーがいっしょだったら、ヘルプを時折求めながらもいいと思います。
③思わぬ・・・
7/27、こんな活動があったそうです。
・日光警察ホームページより(一部を転載)
日光警察署長、交番勤務員4名が集まり、管内の菖浦ヶ浜キャンプ場において利用者に対し中禅寺湖での水難事故防止、盗難防止等の広報活動を実施した。
言い方は硬いですが、実際にはキャンペーンのようにサイトを回り、これらの防止に関するパンフレットを渡したりされて、ソフトに啓蒙されたそうです。
そう、盗難です。
これはもうどこにおいても自己責任ですが、私個人も、私の友人も経験しています。はっきり言ってしまえば全てむき出しの状況ですから完全防止をするのは無理です。
なので、基本性善説ではありますが、金銭は当然、自分にとって貴重なキャンプ道具(ランタンなど)はある程度ケアしなければなりませんね。少なくとも就寝のとき。クルマの鍵もやはり閉めましょう。
アウトドアの唯一の金庫はクルマ。
そして就寝の際気をつけなければならないのは、食べ物の放置。
やられます!動物&カラス!
特にカラスはキャンプ場こそ絶好の活動場所と、相当増えています。有名キャンプ場ほど。むき出しの食材だけではなく、袋に入ったお菓子でさえやられます。ゴミ袋なんて格好の獲物。
これらもクルマ、もしくはテントの前室などひと気がある保管場所が有効でしょうか。
そうそう、スクリーン(タープ)だから閉めれば大丈夫と思いがちですが・・
スクリーンはやられますよ!スクリーンに穴を開けるなんてあのくちばしではカンタンですから!夜明けの頃のカラスの行動は仲間でやりますから特に気をつけないと。
人体へのキケンな部分ではないかもしれませんが、やられてしまうと精神的のかなりダメージが・・
なので、安心の担保として。
レジャーは安全が絶対条件!
キケンを伴うことにレジャーなし!
レジャーとプレジャー(愉しみ)は1字違い!
家族の笑顔、楽しい思い出は、安全と安心のプラットフォームを築いてこそ!
では、夏のレジャーを存分に満喫されてください!!