アウトドアエッセイ

◆Coleman キャンプを“つくる”ストーリー ~モノを超えて「時」を創ろう

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もうご存知かと思いますが、コールマンが非常に素晴らしいクリエイティブを公開していますね。

その名も、


という4つの動画が織り成す、同日同じ場所のあるキャンプシーンのオムニバスです。

「ここは、ある日のキャンプ場。自然のなかで、お気に入りの時間や空間を“つくる”ために集まった、年齢も性別もちがう、いろんな人たち。物語が進むにつれて、お互いが出会ったり、すれちがったり。彼らが“つくる”のは、自由で楽しい、十人十色のキャンプのかたち。」

というベースメントで以下の4つが微妙に関連しあいながらドラマを進めます。

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STORY1 ぼくらが、見たかった景色  (気心の知れた友だち同士)

STORY2 つよい子に、なれるかな?  (キャンプを知らない息子とその父親)

STORY3 すべては、タイミングの問題 (告白のタイミングを伺う彼氏とその彼女)

STORY4 母と娘は、無敵のタッグ (とにかく元気な母と娘)







webの動的特性を生かし、4つ物語がインタラクティブに追える(交える)ロジックも埋め込まれています。

ですので、ここで紹介するのはブログを見られる方にモバイルiOSが多いので単発のSTORY1のYouTubeですけども、出来たらPCの大画面をFLASHで追ったほうが本来の製作者の意図には合致できますので、ぜひそちら でもご覧になってください。


さて、一様に4つのストーリーを見てみました。

たいていこういう動画を見たときにはいわゆる整合性みたいなものに目をやりがちです。「あそこはああじゃないだろう」とか、「あのタープの張りは甘い」(笑)とか、はたまた「あんな美人は見たことが無い」(笑)などどこかに穴はないかを見つけるのも見る側の自由ですからいいと思いますが、私個人としてはその点でも全体ではツッコミどころは極めて少なかったと思っています。

ま、それでもジョークレベルで言えば、完全ビギナーがいきなりオガワ張りをやってのける(笑)とか、「山が好きだ」といいながらほぼ平地を歩いている(笑)とか、荷物の積みすぎはよろしくない(笑)とか、こういうのは見た人がどんどんキャンプの時にでも話題にして「あれってさぁ!」なんて話すと楽しいものです。そういう細かい整合性はこの創作の本来価値とは関係が無いので。

むしろ、今まではあまりに多かった現実離れをした出来すぎ「撮影セット」ではなく、逆に細かなわざとそうしたであろう現実感(さっきの荷物の積載も本当はそれでしょう)ところまであってひどく感心しました。


例えば、STORY4のお父さんがオソ起きしてきた食卓のパンの袋を見てください(3:30あたり)。これ、もしイメージカタログとかだったらありえない放りっぱなしの袋状態。でもこれ、ありますよねー!っていうか完全毎回デファクトです(笑)

ただし、ホットサンドメーカーがテーブルにありつつも、みな焼いていないパンを食べてるのはどうしてだ!?というショーもないツッコミもあります(笑)

そんなかんじで、終始華美な虚飾っぽいシーンが少なく、とても現実的なサイトとなっているのは、「モノ」中心ではなく「コト」を訴えかけるための最低限のマナーとなっているのかもしれません。

そしてこの映像で私がいたく共鳴したのは、「タイムライン」であることです。

私はこの動画の中で重要なシーンをいくつか挙げろと言われたら、

まず第1が、STORY1の最初の30秒。キャンプシーンに一番無関係ともいえる車窓風景です。オートキャンプに行くときに必ず覚える目的地までの道のりの高揚感。ここで始まった瞬間、この動画は「ホンモノ」だと思いました。これを抜かさなかったこと重要です。

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そしてもうひとつが、やはりSTORY1の2:30からの朝が始まるところ。ここから一人一人が起きてなんとなく富士山が見える湖畔に集まるまで、誰も何も言葉を発しません。BGMもなし。

キャンプをしたことがまだない方がいたら、このシーンをぜひ見て欲しい。

これがある意味キャンプの特権の部分です。

常々の朝を起きれば、すぐに音だらけの生活。しかし、キャンプでは誰かより早く起きさえすればこの無音の世界が待っています。

楽しい出来事はこのストーリー全体にある様々なキャンプの道具とともにいくらでも創れます。

でも、この時間のこの特権は道具ではどうすることも出来ず、自分がそこに、その「時間」にいなければただただ気がつかずに終わってしまいます。

私が自分のホームページにいやというほどの枚数の写真を使ってレポート作るのも、根底にはこの「タイムライン」思想があります。

キャンプにとって「時間軸」をクリエイションすることは、まちがいなくコアバリューであり、本質だと思っています。

キャンプ道具はキャンプをサポートしてくれる大事な大事なツール。

しかし、キャンプを本当にクリエーションするためにはしっかりと「タイムライン」を自ら創造しなければ楽しさはある意味半ば。(時間割をきっちりするとかいう意味じゃありませんよ)

だからこそ、主従を逆転させ、そのタイムラインを表現しきったこの企画を手放しで賞賛したいと思います。

と、あまりに褒めすぎるとマワシモノと思われてしまいますので(笑)、ちょこっと違う感想を言いますと、あの指環の話はいらなかったなぁ~って(笑)。あまりに人生の大事な瞬間までキャンプに持ち込んじゃうちゅうのは少しクリエーターのワルノリじゃないのかなぁ~、と(笑)。ま、実際、私の知る範疇でもそういう方がいたのは事実ですけどね。

そうそう、判る方はすぐ判ると思いますが、車が入れない湖畔で、富士山がドーンというキャンプ場はあそこしかありません。あの川も近くのあそこでしょう(笑)

近辺はキャンプ場のメッカですから、そういう意味でもキャンプ場というスチュエーションをあまりに非現実で装わなかったこともいいロケハンされたと思いました。

この動画は友人でも知人でも、キャンプに少しは興味あるけどどうなんだろう?って躊躇している方がいたら是非シェアしてあげてください。

ひとつの擬似実感が、一歩の踏み出しを軽くしてくれるような気がします!


PS:よーく見返してみたら、STORY2で一瞬、私が今回ガルヴィで紹介したあるアイテムが出て来ていました。ほんの一瞬(笑)


by sammag | 2014-03-15 20:14 | アウトドアエッセイ

人生は旅。旅は人生。日々は扉の向こうとこちら側。キャンプ・食・星・日常を綴る、アウトドアライター・キャンプブロガー・星のソムリエ® SAMの人生キャンプブログ


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