少し前に(KampKavu、10月)なってしまいましたが、本年新しいキャンプ場としてスタートした「おいしいキャンプ場」を訪問してみましたので改めて少し触れてみたいと思います。
名前がとにかくユニークですけど、果たして何が「おいしい」のか。
今まで、2000年代前半までは、「キャンプ場はこうでなくてはならない」というレギュレーション(規格)というのがほぼ暗黙にあって、それが前提としてキャンプ場というのは作られていました。そういう意味ではロケーションこそ違えども印象が近いものが乱立してきたのも確かで、どこか画一化をしてきた傾向があったかもしれません。
しかし、今の時代、それはもう終焉。
このおいしいキャンプ場を見れば、サイトは区画でもなければ(便宜上されてはいますが)、みなフラットでもないし、溶岩で凸凹したところもあり、過去のレギュレーションでは一番最初に手を入れているところです。砂がまいてあるわけでも芝生の上でもありません。あえてそのまま。
一方、それとは対極の、屋根付き、しかもウッドデッキの上に常設テントというこれまた過去のキャンプ場レギュレーションではまず手をつけない便利すぎる手法も行われています。
つまり、ものすごい「ワイルド」と「コンビニエンス」のエクストリーム=両極をひとつのキャンプ場で備えているのです。
なぜそうなのか?、それは元々のロケーションに由来があるはず。
ここはいわゆる
元「ファーム」です。そこにあった施設を排除するのではなく、
むしろ時代感を鑑みて最大限活かすにはどうすればいいだろう、その発想でこのキャンプ場は設計されたであろうと思います。
最初から「おいしいキャンプ場」があったのではなく、この地=ファームを活かし「おいしい・・」を導いた、そういうことだと思います。ファームがベースでなければ食に繋がる「おいしい」という突拍子もないタイトルは付かなかったかもしれません。
つまり、コンテンツ=企画ありきの「コンテンツキャンピングプレイス」なのです。
過去のキャンプ場作りの常道の上では、屋根の施設、ましてや火山灰の土地というのはデメリットでしかありません。
しかし発想を替え、割り切り、そこにもうひとつの新たなる価値観を加えてしまえば、デメリットはむしろメリットに転換し、まさに「おいしい」ものが生まれるわけです。
今後、キャンプ場の機軸は、実はここのようなキャンプ場になっていく可能性が高い、いや、そうでなくては新たなるキャンプ場としての価値観が生まれないような気がします。
このおいしいキャンプ場でも、そうは言っても今日的な絶対的条件、サニタリーの清潔度、常時お湯が出るなどの利便性は高度に保ち、利用者の要望上最もクリアーしなくてはならない条件は完全に抑えています。
それでいて、他のどこにもない集中焚き火プレイス&野菜バーなど、「ここならでは」の特徴も備えています。
今までの過去の「
規格型キャンプ場」とこれからの「
企画型キャンプ場」、どちらがいい悪いではなく、キャンプの目的の想像を膨らませてくれる場所がこれからはさらに増加していくのではないか、それをこのキャンプ場に予感します。
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