
もう、ご存知かと思いますが伊勢丹が55年ぶりの紙袋リニューアルしますね。
「マクミラン/ アンシェント」という1958年以来のものから「マクミラン / イセタン」へ。なんとスコットランド・タータン登記所に正式登録しているというから驚き。
なんといっても去年スコットランド・タータン協会が主催する「タータン・アワード」を受賞している実績もありますからね。
「マクミラン/ アンシェント」と大きくは変わらず、ライトな色合いになった感じです。確かにこの柔らかさならいろいろなアイテムに転用できるし、今までの感じだと秋冬一辺倒だったのが、春夏にもいけそうな感じです。




店頭でこの新しい紙袋になるのは今月10/30まで。
ということはあのおなじみの紙袋、今行かないと無くなっちゃうな!
アパレル人としてサンザン伊勢丹様にお世話になった身として今までの紙袋供養に行かねばならん!!(笑)

この紙袋ギャグはそもそも「マクミラン/ アンシェント」という公的タータン生地で単にスーツを作ったわけなので、その時点では直接商標侵害にもならないし(笑)、「伊勢丹の紙袋で~~す」と言ったことが不当競争防止法にも当たらないし(笑)、ましてや伊勢丹がクレームをつけたりした場合、逆に独占禁止法に触れてしまう可能性(笑)もあり、伊勢丹としては取り合う必要もなく放置していたわけですが・・・
しかし、そこが現三越伊勢丹HDの大西社長のすごいところで、放置ではなく、逆に自ら(ホントに自分で)吉本に電話をかけて多田氏にお礼を言うどころか、後日紙袋を50枚だか贈ったというからもう・・。
つまりですね、大西社長は今の世の中の空気を掴んでいるのです。
それは大西社長の発言を何度も生で聞きましたし、インタビュー記事もさんざん読んでいるのでよく分ります。
ソーシャルがこの時代のどんな底流なのかをわかっていなければこういうアクションしなかったでしょう、きっと。芸人に媚びたとか、そんなのではないです。
企業が企業で独自の政策やら戦略を自ら囲い込んでいるなんてもう前時代。
「伊勢丹の紙袋で~~す」は伊勢丹をジャマするものではなく、伊勢丹の共有財産であると考えた、これは15年前のあのプライド高き伊勢丹だったら絶対にありえないことです。
ソーシャルシフトって、実はこういうことじゃないかな。
さぁ、果たしてスーツは新調されるのか、そして伊勢丹はそこでどういう行動をとるのか、はたまた大西社長はどんなアクションをするのか・・・楽しみです。