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◆松岡直也60周年 「ミ・アモーレ」3段逆スライド活用

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夏はやっぱりラテン!!日本のラテンミュージックの最高峰にして現役75歳、本年音楽活動60年目を迎えた松岡直也。その世界ではあまりに著名なれど、一般的にはこの名前をご存じない方も多いかもしれません。しかしこの松岡直也さんが日本に知れ渡ったのが1985年のレコード大賞受賞曲中森明菜の大ヒット「ミ・アモーレ」の作曲者(レコード大賞作曲賞も受賞)としての存在です。本来のラテンフュージョンとも呼ばれた楽曲については次項に譲り、このすばらしいメロディの楽曲でもあるミ・アモーレを誕生までの順序を逆にしながらちょっと研究してみましょう。



まずは最終的に発表された中森明菜のシングルから。掛け値なしの名曲ですね。歌謡曲というジャンルを超えて、ヴォーカリストとしての中森明菜の魅力が最大限発揮された曲ではないのでしょうか。編曲も松岡直也氏自身で行われ、なんといっても演奏が本人以外のほぼ松岡直也グループで行われたいう歌謡曲には異例の布陣です。私の敬愛する和田アキラ氏もギターで参加。切れのあるカッティングを見せています。この頃の歌謡曲、特に松田聖子と中森明菜の演奏布陣は超一流どころで固められ、如何にこの二人が特別な存在であるかが分ります。








そして、こちらは松岡直也氏自身の演奏によるもの。が、本当のオリジナルではなく、中森明菜バージョンをその後その後アレンジを変更してアルバムに収められたもの。実はここが面白いのです。何が明菜バージョンと大きく違うかというとそれは「パーカッション」。明菜バージョンはサンバアレンジ、こちらはキューバンリズム。これは分り辛い!!というのも元々松岡氏が提供した原曲がラテンの王道キューバンスタイル。ところがこの曲に乗った作詞家康珍化氏の詩がみなさんもご存知のように「誘い誘われてカ~ニバル」というようにブラジルになっていたのです(康珍化さんの中でのラテンはサンバ、と思っていたのでしょうね)。これを全然知らなかった松岡氏が録音の直前に「だったらアレンジをブラジルにしなきゃおかしい」という強いこだわりで編曲を大幅に変更したという、当時の歌謡曲の製造過程の複雑さを垣間見るような事実があったわけです。つまりこの曲はメロディが先に出来上がってそこに詩が乗り、その詩に合わせて編曲が大幅に見直されたという、複雑にして尚且つ松岡氏の譲れないこだわりがあったわけです。
この松岡バージョンのNEW RECORDINGはあの時本当はこうでしたよ、というキューバンリズムのパーカッションに戻した、氏のちょっと裏話的な発表だったのですね。ちなみに松岡氏が明菜ちゃんと初めて会ったのはレコード大賞受賞のとき。そういうもんなんですね、当時の事情は。




で、これが本当のオリジナルです。まさにラテン。前半のピアノの部分のハードなタッチがこの曲のメロディの美しさを際だ立てたせていますね。すばらしい演奏です。そして後半、明菜アレンジには登場しない和田アキラ氏の鳴きのソロ。ウルトラ早弾きもさることながら情熱的なフレーズがたまらないですね。ゾクゾクします!!カルロス菅野氏らのパーカッション、高橋ゲタ夫さんのベースフレーズもすばらしく、この原曲の質の高さを証明しています。
そしてもう一つの秘話。当時同じワーナーに所属していた中森明菜と松岡氏。一度歌謡曲を作ってみたいと思っていた矢先に中森明菜の曲をどうかと依頼がありました。意気込んで4つの曲を作り、3曲は歌いやすさを考えて音域を1オクターブ=10度に抑えたもの、そして「まぁ採用されないだろうから、あとで自分のアルバムに収めればいい」と音域を13度とボーカリストには難しくしたのがこのミ・アモーレの原曲。ところがなんとこれが採用され、結果中森明菜の音域の広さとボーカリストとしての才能を余すと来なく引き出したというわけです。この原曲にも登場しますが、最後の「アモーレ」三連発は結果中森明菜史上最大の魅せどころになりましたよね。




というように、この曲のヒミツをご紹介したところで、こちらのAKINA NAKAMORI MUSICA FIESTA TOUR 2002版をお聴きください。完全にこの曲を自分にした、それがはっきりと分る映像です。最初のMCの少女のような声がなんで曲になりあんな大人の女性になってしまうのか・・・。特にその目がすごい!さらに「アモーレ」のときの手の震え。最後の「アモーレ」三連発は過ごすぎます。自分でも言っているようにコンサートの最後の1曲にこれを選んだ、それが如何に自分にフィットしているのかを物語っているようです。
松岡氏がラテンの長年の経験から作り上げたこの曲は、このコンサートを聴くともう中森明菜のオリジナルとして完全に独立しましたね。なんて魅力的なんでしょう。ここに完成した感じです。
そうそう、顔は見えないけどここでギターを弾いているのは松原正樹さんじゃないかと思うのです。あの間奏のフレーズ、音作りはたぶん。となると聖子番の松原さんが明菜ちゃんにスイッチしたと・・これもまた面白い。音楽に国境はない、そんなところかも。

松岡直也という稀代のラテンミュージシャン、中森明菜という稀代の歌手、この二つが作り出した歌謡曲の金字塔、それが「ミ・アモーレ」。
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by sammag | 2012-07-22 12:16 | MyFaivoliteMUSIC♪ | Trackback

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