という訳で?(笑)、
中華そばたるやなんだろう?と思いを馳せたとき、完全なノスタルジックな再現ではなく、「
もしかしたらこれが中華そばなのかぁ」と
現在のフィルターで作られたモダン中華そばを供してくれるのがこの
葦屋です。店装もどことなくノスタルジックモダンで、これだったら女性だけでも抵抗なく入れるでしょう。
さて、
中華そばですが、まず見立てで特徴があるのはスープで、
カエシが弱いのか醤油色が薄く、そこに軽い背脂と珍しい胡麻がふってあり、魚介豚骨としては極めて粘度が低く、サラッとしています。パンチはありませんが、
全体のバランスがとてもいいことに大変好感をいだきました。
麺は中細縮れ麺で、最後までコシを失わないなかなかの優れ物です。とにかく全体の調和がとれていて、それにとても上品。どっからどう見ても中国の麺類には見れないものの、
「中華そば」というイメージをきれいに体現したいい例だと思います。
そしてもう一つの魅力が「
塩そば」。いや、
完成度ではこちらのが中華そばを上回っているので、メインとして推したいところです。
塩といっても透明なスープではなく白湯で、中華そば同様粘度は控えめで、とんこつ臭さもありません。やはり
この店の麺類の良さは上品なバランス。中華そばは魚粉がかえってややそのバランスを崩す感もありますが、
塩そばこれ以上でもこれ以下でもという、スープ、麺、具同士がぶつかり合わず調和しています。食べ終わった時から「
また食べたい」と思わしてくれるラーメンに久しぶりにぶつかりました。実際通っています(笑)。