コールマン松戸アウトレットへ行った際に寄った松戸6号線沿いのお店、「
東池袋大勝軒 桜ROZEO」。開店して間もなくに一度足を運んだので今回2回目です。
この看板、名店「東池袋大勝軒」の”オマージュ”ですね。しかしそこに桜のマークを付けたのがこの店主(富田氏)の心意気のようです。

大勝軒の流儀はつけ麺とは言わず「
特製もりそば」。東池袋のもりは当時として破格の麺の量で、普通の「
もり」で350gはあったと思います。「
もり大」(これも大盛りといわないのが東池流)は500gはあって、相当な覚悟で臨んだのを覚えてます(笑)。今回は「
もり中」。

店内はシックで、モダンジャズも流れ、東池の空気とは間逆。今の、そしてファミリーのニーズにも対応出来るゆったり感。東池はカウンター6〜7人、テーブル2席で5人ずつ。本当に街の中華屋さんというかんじのお店で、最後の最後までお店を拡張することなくこのお店の歴史を閉じました。

比較的早く出てきた「もり中」。私の好きなのは「
あつもり」。水に晒した麺をもう一度お湯に入れアツアツにしたもの。食券には書いていないのでこの店でも頼むときに「あつもり」または「あつ」と言えばそうしてくれます。ちなみに東池では人気があった「あつもりチャーシュー」を「
あっちゃー!」と呼びます。これがものすごいチャーシューのでかさと枚数で、食べ終えるときは目が回りそうでした(笑)。ここのは美味しいけどちょっと小さいかな。麺は東池のまさしく進化版。イコールではないけど太さ、色、つや、はそっくり。違うのは東池の山岸師匠は芯を残さない軟らかめでゆでるので、こちらは腰があること。スープはとても美味しいスープで、東池流の酸味を抜いているので誰でも食べやすいと思います。今流だなぁと思ったのがスープの粘度。

そして、昔は無く、今は当たり前になった「
スープ割り」。もし東池にスープ割が常識になっていたらあの伝説の行列が1.5倍の長さになっていたでしょう(笑)。ここのスープ割りは数ある大勝軒の中でもトップクラスではないでしょうか。北習志野といい勝負です。ポットで出てくるのは有難いともいえるし、興ざめともいえるし・・・

爽快にお店を出てもう一度看板を眺めてみます。そう、今まで話していたのがこの東池の様子です。左下の行列はサンシャインシティまで延びたなんていう伝説もありました。昼夜の営業が回らなくなり、夜だけになったり・・。写真では分かりづらいですがお店の前の洗濯機・・・すごく懐かしい。

そして、一番懐かしいのがこの写真。東池ファンならたまらないポージング。この小さな小窓から出来上がったものを左手で出し、「
はい、あっちゃーともり大ね〜」と元気のいい山岸さんの声が響き、俺の番だ!と心でつぶやいたものでした。東池の流儀で必ずみんながしてたこと、それは後片付け。食べ終えたものを「一旦店の外」へ出て、そして厨房へ運び、「ご馳走様」を言うこと。そうすると最後に山岸さんが「ありがとうね!」と言ってくれます。
東池袋大勝軒の名前はまな弟子でなくても今は名乗っています。この店もそう。そしてどんどん派生して広がっていますが、いっさいパテント料などは取っていないそうです。最後の最後まで自分のお店を広げなかったのと同じように、奢ることが無いのですね。