正確には「私が日本一おいしいと思う」だし、「カキソース和えそば」がもし他に多数あれば、でもあります(笑)
とはいえ、この焼きそばに出会ったのは30年前、その後これを凌ぐ焼きそばの概念を覆すものには一切出会っていません。
例えば横浜の「梅蘭」やきそばも衝撃的ではあるものの、この四谷嘉賓のカキソース和えそばの独自性には適いません。
四谷に勤めていたこと20年。
この「カキソース和えそば」はランチや宴会の場で相当回数食し愉しみました。
東京の広東料理の老舗。
この場所もあ変わることがなく、広がることもなく。
店装もきっと何かの手入れはしているものの変わったイメージはありません。
カキソース和えそばは昼夜いつでもオーダーできますが、気軽にこの一品をいただくならば昼食メニュー(ランチ)に限ります。
たくさんのメニューがあり、どのメニューも一定以上のレベルであり失敗がありません。
特に五目系のそば、ごはんは出色の出来栄えです。
カキソース和えそばが食べられるメニューは二つ。
おかゆのセット、もしくは(半)炒飯のセット。
この日は「半五目チャーハンと半カキソース和えそば」にしました。
ただし「焼きそばを大盛り」といって頼めば1人前のカキソース和えそばにしてくれます。
どうです。
一切の具無し。
このカキソース和えそばはその見た目からも別名「具無しやきそば」ともいわれるようですね。
考えてみたら「和えそば」なので、焼きそばとは謳ってはいないわけです。
が、炒めて絡めているのは間違いないので親しみを込め焼きそばでいいでしょう。
なんとも特徴的な細い蒸し焼きそば。
いわゆる龍髭麺と言われるものに近い極細麺。
一般的な焼きそばよりも質量が軽く感じ、このように瞑れずにこんもりします。
一方、こちらの炒飯。
これもまたよくできた炒飯です。
レタス、カニ、チャーシュー、五目には少し足りませんが(笑)、これは街中華のものではなくれっきとした中華料理専門店の炒飯です。
カキソース和えそばの文字通り、牡蠣油ソースの旨みをサラッと纏った実にシンプルなもの。
具無しとは言いつつも、香付け細かい刻みネギは唯一の具でもあります。
ふわっと持ち上がるこの軽い感じと、そのままの噛み応えの食感。
そのモゴモゴっとして噛んでいる最中に広がっていく牡蠣ソースの風味。
なぜか病みつき、虜になってしまう食べ物。
全くをもって唯一無二。
この味わいを食べたいのなら、数限りない中華料理店の中で嘉賓に来るしかありません。
そういえば、中華料理における「モツ」のおいしさを知ったのもこの嘉賓でした。
広東の家庭料理がみなモディファイされ、高級中華とはまた違うおいしさを何度も堪能しました。
本当においしい「おこげ」に出会ったのもこの嘉賓。
それに石鯛の丸揚げなどの魚料理の魅力もこの嘉賓で知りました。
親しんできた四谷にも大きな変化が。
再開発の最中。
こんな大きなビルが四谷に建つんですね。
以下、四谷の風景。
四ツ谷、今密かに?盛り上がっているのはやはり「君の名は。」の立花 瀧が住んでいるという設定だからでしょうね。
どうもマンションの眺めだと若葉町付近みたいですから、この先左側の地域。
東京3大たい焼きの一つ、若葉でもおなじみ。
四ツ谷駅も劇中、待ち合わせの場所か何かで登場するようですね。
聖地巡礼の対象の一つみたいです。
変わりゆく四ツ谷。
人生の数分の一を過ごした場所として、この先何度も再訪したい街です。